第
2 0 1 号1998年(平成10年)6月9日発行 1994年(平成6年)11月1日創刊
★[06/09] 中国人民銀行9日発表の元レートは次の通り(単位、元)。 日本円(100円) 5・8903
★[06/08] 朝日新聞によると、今年開かれるリムパック(環太平洋合同演習)に、米国の呼びかけに応じ、災害を想定した人道救援の机上演習の実施に前向きの考えで、人民解放軍の視察団が初めて参加することになった。リムパックは米海軍の主催で、日本、カナダ、オーストラリア、韓国、チリの六カ国が参加し
て、ハワイ沖などで2年に1度行われる大規模演習。★[06/08] 共同通信によると、午前零時45分ごろ、横浜市中区山下町のマンション「エトワール山下」310号室で、中国国籍の陳聖燈さん(24)が死亡しているのを実兄が発見、神奈川県警加賀町警察署は殺人事件として捜査本部を設置した。この部屋の所有者で、陳さんの知人の中国人調理師見習が姿を消しており、捜査本部は陳さんと何らかのトラブルがあったとみて行方を追っている。
★[06/08] 読売新聞によると、退任あいさつのため、徐敦信駐日中国大使と橋本日本首相は首相官邸で会談し、9月の江沢民国家主席の訪日について、「主席の訪日を重視しており、成功のため最大の努力をしたい」と述べた。徐氏の後任大使には陳健外交部長助理が内定している。
★[06/08] 法制日報によると、東南アジアに売られタイなど四カ国を転々としていた少数民族の少女ら6人このほどがマレーシア移民局に“救出”され、1年ぶりに故郷の雲南省に戻った。6人は雲南省出身のハニ族、タイ族、ワ族の17歳から20歳の女性。
★[06/08] 共同通信によると、香港の人権擁護団体「中国人権民主化運動ニュースセンター」は、元金融専門紙記者、孫広友氏(34)がスパイ罪で懲役を受けたことに対し、孫氏の即時釈放を求める声明を発表した。孫氏は、記者を経て90年代初めにオーストラリアに留学。帰国後の94年5月、留学中に海外の民主活動家と接触したとして、国家安全危害罪で逮捕、起訴された。
★[06/08] 時事通信によると、河南省鄭州市にある鉄道部傘下の会社の労働者数十人が8日、会社が職員全員から集めた総額300万元(約5000万円)の返還と滞っている賃金の支払いを求めて、北京市の鉄道部本庁玄関前に押しかけ、傅志寰鉄道相との面会を求めた。労働者らは「会社からだまし取られた300万元を返せ」と白い布に書いた横断幕を掲げ、「賃金の支払いも遅れていて、生活に困り子供の教育費もない」と通りがかりの人に訴えた。
★[06/08] 台湾の中央通信社によると、トルコに本拠を置く新疆ウイグル自治区の分離独立組織の指導者は7日、匿名を条件に同通信のインタビューに応じ、
「北京政府が台湾に武力進攻したら、われわれは新疆で20万から40万人の武装部隊を組織し、北京政府に全面攻撃を仕掛ける」と語った。同指導者は「台湾の現在の軍事力からすれば、戦争は短期間で終わらないはずだ。新疆の少数民族にとって千載一遇のチャンスであり、この機会にわれわれは蜂起する」と指摘した。★[06/07] 毎日新聞によると、日本のそごう百貨店は6日、今月末にも北京市に大型百貨店をオープンさせることを明らかにした。現地民間企業と商標貸与、技術指導の契約を結んでの出店。そごうによると、北京店は同市の第2環状道路に沿った新興地区にあり、現在内装工事中。今回、開業するのは1期工事分で地上6階、地下1階、売り場面積7万平方メートル。2期工事終了後は売り場面積13万平方メートルとなり、日本の大型店並みの規模にする予定。
★[06/06] 新華社によると、結婚シーズンたけなわとなり、週末連休初日の6日、北京のホテルは挙式でどこもいっぱい。新郎新婦らを乗せた車の列が幹線道路をふさいで大渋滞を引き起こし、満員バスの乗客や運転手らのひんしゅくを買った。北京市の第二環状道路では午前十時すぎ、わずか15分間にウエディングパレードの車列が36組も通過。車列は七台から十数台続き、いずれもベンツなどの高級車。
★[06/05] 毎日新聞によると、「山水画」を思わせる独特の風景写真で知られる写真家、汪蕪生さん(52)の個展がオーストリア・ウィーンの国立美術史博物館で開かれている(8月9日まで)。ヨーロッパで初の個展に79点を出品。汪さんは1981年、日本に留学してから東京を拠点に
活動し、「山水写真」の巨
匠として欧米でも評価されるようになった。★[06/04] 時事通信によると、香港特別行政区政府の陳方安生政務長官は午後、東京都内の日本記者クラブで会見し、香港ドルの米ドルとのペッグ(連動)制 について「必ず堅持していく」と強調し、同制度の放棄もあり得るとのうわさを強く否定した。★[06/04] 新華社は、江沢民主席が7月1日に香港で開かれる返還一周年記念式典に出席すると報じた。香港に滞在する日数は明らかにしていないが、江主席は香港新空港開港式に出席するほか、人民解放軍の香港駐留部隊を視察する予定。
★[06/03] 香港紙の明報によると、江西省萍郷市安源地区にある国営の化学肥料工場で4月中旬、職を失った労働者らが上海発重慶行きの列車を乗っ取る事件があった。労働者らは中央政府に陳情するため、運転士に北京へ行くよう要求したが、武装警察部隊に阻止され、13人が逮捕されたという。安源地区は、故毛沢東主席らが1920年代に労働争議を指導した有名な炭鉱がある場所。
★[06/03] 共同通信によると、江沢民国家主席は、ジャン・ミオ同通信社長と会見、インドとパキスタンの相次ぐ核実験に関連して、「中国が核実験を再開する意思はない」と表明した。また、外交部高官は先に「インドの核ミサイルの射程に中国が入るようになっても、中国の国益はCTBTの尊重である」と述べ、核実験を再開しない方針を示唆していた。
★[06/03] 香港の東方日報は、マカオの黒社会といわれる暴力団が、首領が逮捕されたのに反発し、観光に来る香港人を対象に12日から無差別テロを行う計画を立てていると報じた。無差別テロでマカオ政庁を困らせ、首領の早期釈放を勝ち取るのが狙い。この暴力団はマカオのやみの世界を支配する「14K」で、新華社マカオ支社長ら政庁に影響力を持つ4人
に「釈放に動かなければ危害を加え
る」との脅迫状を送ったといわれる。★[06/01] 新華社によると、海峡両岸関係協会(汪道涵会長)は、台湾側の海峡交流基金会(辜振甫理事長)に書簡を送り、辜理事長の早期訪中を求め、訪問の時期や場所などについて具体的な意見を出すよう台湾側に促した。また、台湾側が求めていた大陸側の副秘書長の台湾訪問にも応じる姿勢を示した。[06/01] 朝日新聞によると、トヨタ自動車など日本企業五社のグループが、香港の通行料自動課金システムの技術評価実験を落札したことが一日、わかった。香港では渋滞と排ガス公害を減らすため、都市部に乗り入れる車に自動課金する手段を検討中で、実験はその実証段階にあたる。
★[06/01] 朝日新聞によると、東京証券取引所は、「天津自動車夏利」の株式を26日付で外国部に上場すると発表した。中国の企業が日本の証券取引所に株式上場するのは初めて。同社は大手自動車会社・天津汽車工業(集団)有限公司の傘下にあり、1997年に設立された。ダイハツ工業の技術協力で乗用車「夏利(シャレード)」などを生産している。
★[06/01] 朝日新聞によると、日本のNECは一日、上海市公安局から、百万人分のデータが蓄積できる自動指紋照合システムを受注したことを明らかにした。上海市公安局には30万人分の指紋データが蓄積されているが、これまでの照合はほとんどが手作業で効率が悪かった。
毎日新聞によると、1989年の「天安門事件」から4日で9周年を迎え、事件の舞台となった北京の天安門広場周辺は厳しい警戒態勢が敷かれた。
天安門広場では4日、例年どおり、広場に通じる地下道、横断歩道に制・私服の警官が立ち、入場者をチェック。警備は数日前から強化され、2日には武力鎮圧への抗議文を掲げた市民が連行されたが、4日は混乱はない。また民主化運動の拠点だった主要大学でも目立った抗議活動はなかった模様。9年の歳月を経て事件の記憶は風化しつつある。
外交部報道官は2日、天安門事件について「新たに評価し直す必要はない」と、 事件の見直しや再評価はしない姿勢を示した。共同通信によると、1989年の天安門事件9周年を記念する香港の民主派組織主催の集会が4日夜、香港島中心部のビクトリア公園で開かれ、多数の市民がろうそくをともして、事件の犠牲者を追悼する。
追悼集会は昨年7月の返還後初めて。返還後は中央政府に批判的なデモや集会が禁止されるのではないかとの懸念もあったが、香港当局は先月末の天安門事件記念の大規模デモに続き開催を許可し「一国二制度」の原則に従って民主化運動を容認する姿勢をあらためて示した。
集会は民主諸派でつくる香港市民愛国民主運動支援連合会が主催。今年は、仮釈放されて米国に滞在中の中国の著名な民主活動家、魏京生、王丹両氏のビデオ映像を放映。また、香港最大の民主派政党、民主党幹部で支連会主席の司徒華氏が会場から王丹氏に国際電話をかけ、事件九周年の感想などを聞く。
公園には昨年の集会同様、デンマークの彫刻家が制作した記念碑「恥辱の塔」が展示された。主催者の発表では参加者は約4万人(昨年は同約5万5000 人)が参加したという。香港大学社会科学研究センターが5月末、約550人の香港市民を対象に行った世論調査結果によると、天安門事件での武力弾圧について「間違っていた」とする回答が、前年の63%から55%に減少。「正しかった」「何とも言えな
い」という答えが微増している。ところで、返還前にデンマークの彫刻家が制作、香港に持ち込んだ高さ8メートルの天安門事件記念碑「恥辱の塔」が行き場を失っている。香港の民主派組織が公園に展示するよう求めたのに対し、香港の地方議会に当たる臨時市政局議会が2日、「あまりに政治的」などの理由で申請を否決したためだ。
ブロンズ製の記念碑は4日までは、香港島中心部のビクトリア公園に仮設置されているが、5日以降は公共の場所での展示を禁じられるため、解体されコンテナに保管されることになりそうだ。
共同通信によると、天安門事件九周年に当たる4日、ワシントンでは中国大使館前で民主化活動家らによる追悼集会が行われた。
中国大使館前には、政府から事実上追放された民主活動家魏京生氏や人権団体関係者らが集結。「中国では人権や民主化で前進は見られない」と批判、米大統領訪中を中止するよう呼び掛けた。
また、台湾の中央通信社によると、米国に滞在している民主活動家多数が4日、ホワイトハウスを訪れ、「クリントン大統領が訪中する際、天安門広場も訪れ、九年前の天安門事件で犠牲になった人にこれをささげてほしい」と花輪を渡し
た。民主運動家たちはまた、これより先にワシントンで会合を開き、クリントン大統領に対し、江沢民国家主席との首脳会談で政治犯らの釈放を求める、中国訪問の際、海外にいる民主活動家を同行させる−などを提案することを決めたという。日本経済新聞によると、国内のホテル・旅行業大手、錦江集団(上海市)は、低宿泊料のビジネスホテルを各地にチェーン展開する。現在の2店を、2000年までに20店程度に増やす考え。国内でビジネスホテルのチェーン化は珍しく、高級ホテルの客室過剰を教訓にした新戦略として注目される。
1号店は、昨年初めに上海市内で開業し、標準宿泊料は158元という安さ。出張族などの人気を集め、客室の平均稼働率は95%に達した。
この成功を踏まえ、大型駐車場、コピーサービス、交通チケット販売などの機能を備えた2号店を上海市内に開業した。今後は自社による新設を加速するとともに、既存ホテルをチェーンに迎え入れ、蘇州(江蘇省)、寧波(浙江省)、北京などに拠点を設ける。
国内では外国人旅行客などを対象とした高級ホテルが続々と建設され、供給過剰が深刻化している。上海の場合、昨年の一つ星以上のホテルの客室稼働率は64%。93年の76.8%より約13ポイントも下がった。
共同通信によると、英軍事専門誌ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリーの最新号は2日、人民解放軍は作戦遂行ができる空母の配備を2020年まで延期する見通しだと報じた。
同誌は海軍高官筋の話として2000年から2年間をかけて建造空母の型式に関する調査を実施。空母建造や装備の完了、試験航行、乗員の訓練にさらに18年間を要し、実戦配備は2020年以降になるとしている。
海軍近代化五カ年計画(1996年―2000年)では2005年から2015年の間に空母一隻を実戦配備することになっているが、空母建造は次期五カ年計画に先送りされる見通しだという。
海軍高官筋は実戦配備の遅れについて(1)空母の型式をロシア型にするかどうかの決着がついていない(2)型式調査にかかる費用5億ドル(約7百億円)の捻出をどうするかメドが立っていない―などを理由に挙げているという。
毎日新聞によると、国内のロック音楽の元祖と呼ばれる崔健さん(37)がこのほど、河北省の省都・石家庄市で開いた野外コンサートにも約3万人の観衆が集まり、根強いロック人気を物語った。改革・開放政策の進展でかつては日陰者扱いだったロック音楽が大きな市場を持つようになり、商業面でも成長してい
る。北京から南西約300キロの石家庄市。4月25日の土曜日の夜、市中心部の国際体育センター周辺は入場を待つ観客の列で埋まった。高速道路で約4時間の北京から訪れた観客も多く、警備の警察官が大量動員された。プロサッカーの試合などにも使われる大規模な野外競技場。スタンド席は30元(約500円)から。芝生上のアリーナ席は300元(約5000円)と庶民の所得水準から見ればかなり高いが、ほぼ満席だ。
5月に発表された新アルバム「無能的力量」(能無しの力)の発売直前で、新曲中心の構成だったが、1989年の天安門事件で学生の愛唱歌にもなった「一無所有」(おれには何もない)が始まると、観客の熱狂が最高潮に。ペンライトやろうそくの火が揺れた。崔健さんは86年のデビュー以来、メッセージ性の強い自作曲ばかりを歌い、当局からにらまれることも多かった。現在でも北京での大規模なコンサートはなかなか許可されないが、状況は変化しつつある。
観客動員力は圧倒的。CDやテープの売り上げも海賊版を入れると、数百万枚といわれる。はるばる上海市から訪れたテレビ局のプロデューサー(40)は
「中国のロックバンドも増えてきたが、崔健は商業的に最も価値が高い」と話す。コンサート翌日の「北京青年報」は1ページ全面を使って崔健さんとのインタビュー記事を特集。「崔健はもはや一歌手としての影響力をはるかに超えた、社会現象だ」との評論を紹介した。6月下旬に予定されるクリントン米大統領の中国初訪問を控え、朝日新聞社は米国ハリス社と共同で、日米両国民の対中国観などについて世論調査を行った。その結果は次の通り報道されている。
クリントン大統領の訪中は、1989年の天安門事件以来、米国大統領として初めての公式訪問となるが、米国の調査では、78%が大統領の訪中を支持し
た。中日米のうち、自国にとって「より重要な国」は、日本では「米国」が61%を占め、「中国」は16%と少なかった。しかし、米国では「日本」47%に対し「中国」も37%あった。米国では、安保条約による同盟関係や日本の経済力への評価などから「日本」がなお多数だったものの、その一方で「中国」の重要性を考える人が増えてきているとみられる。
中国「民主化」の見方は、米国でより慎重。日本では「民主化が進んだ」42%、「変わらない」40%だったが、米国では「進んだ」は31%にとどまり、「変わらない」が半数の51%。「後退した」も10%あり、評価は低い。
中国への信頼感も日米で異なる。日本では中国が「信頼できる国になってきている」41%、「信頼できない国になってきている」27%で「信頼」が多いが、米国では「信頼できる」「できない」がともに42%。
脅威感も米国で高い。中国に脅威を「感じる」も日本の64%に対し、米国77%。なかでは中国に脅威を「強く感じる」は米国が26%と、日本の9%を大きく上回っている。脅威の中身は日米とも「軍事力」「経済力」「政治体制」の順。程度の差はあっても、日米で似通った結果となった。
共同通信によると、雲南省公安庁麻薬対策所の陳新民副所長はこのほど会見し、同省の今年1―4月の麻薬類押収量が約1・5トンに上るなど同種犯罪が軒並み前年同期比三割増になったと公表、「アジア経済危機で、麻薬類のヤミ取引が東南アジア諸国から北上している」ためだと述べた。国内は昨年に1949年の建国以来最悪の麻薬汚染を記録しているが、一層の状況悪化は必至。
ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接する雲南省は「中国の麻薬犯罪の八割以上を占める」(陳副所長)地域。同期間の麻薬類絡みの事件は2470件
(同34.1%増)で3090人(同36.2%増)が拘束され、ヘロイン1・5トン(同30%増)、アヘン360キロ(同32.5%増)が押収された。共同通信によると、香港政府の独立監視機関である警察苦情評議会は4日、返還前夜の昨年6月30日に、警察側がデモ隊による「李鵬打倒」のスローガンを大音量のベートーベンの「第九交響曲」でかき消したのは権力の乱用に当たる、との裁定を下した。裁定は、警察が香港の憲法である特別行政区基本法で保護されている表現の自由を侵害すると受け取られかねない行為をすべきではない、と指摘した。
警察はこれに対し、一般論として裁定の趣旨には同意するが、返還後の香港で1400件以上に上っているデモを警察が禁止したり中断させたことはないと反論。大音量のベートーベンは「緊張した現場の雰囲気をほぐすためのもので、表現の自由への侵害ではない」とする従来の主張を変えなかった。
一方、6日付の香港各紙によると、許淇安警察局長は5月に警察監督委員会に提出した文書の中で、「シュプレヒコールの内容は人間の尊厳を損なうもので、中国指導者の尊厳を守るために部下がしかるべき措置を取った」と述べ、間接的に妨害行為だったことを認めている。民主派代表は5日、警察側に正式に抗議するとともに、ジュネーブの国際人権委員会に提訴することを明らかにした。
李鵬首相(当時)を天安門事件の責任者と見なす香港の民主派は、返還式典会場となった会議展覧センターへの李鵬氏の到着に合わせ、会場周辺で「李鵬打倒」のスローガンを叫び、警察は「第九交響曲」で対抗。民主派代表は、警察苦情評議会に権力乱用との訴えを出したとともに、ジュネーブの国際人権委員会に提訴することを明らかにした。
時事通信によると、日本の警視庁外事特捜隊は5日までに、入管難民法違反容疑で東京都豊島区高松、自称王暁榕容疑者(34)ら密航者と密航組織の中国人計9人を逮捕、都内や横浜市内の関係先七カ所を一斉捜索した。今回の摘発は日本、香港、中国広東省の警察当局が連携、それぞれ密航組織の解明を進めたもの。警察庁によると、中国側は大掛かりな密航組織「蛇頭」の首謀者ら計21人を逮捕、旅券偽造工場などを摘発した。両国の治安当局の共同摘発は初めてという。
警察庁外事課などによると、昨年9月、千葉県警など日本の警察が香港警察当局と密航組織を初めて合同摘発。捜査情報を交換し解明を続けた結果、広州の組織が旅券を偽造し、香港の組織が偽造旅券を使って中国人密航者を香港経由で日本などに出国させていた実態が浮上した。このため今年3月、日本警察庁、香港警察当局、広東省公安庁の三者が香港で協議、連携して密航組織の解明に当たる方針を決定した。
広東省公安庁は5月中旬、密航組織の首謀者ら3人を逮捕。旅券などの偽造工場数カ所を捜索し、偽造に使用したコンピューターや印刷機、日本や米国などの偽造旅券、偽造スタンプなど多数を押収した。また、香港警察当局は同月下旬、密航組織に関係する中国人ら18人を逮捕した。
共同通信によると、インド、パキスタン両国の核実験を受けた核保有五カ国(国連安保理の常任理事国)の緊急外相会議の全体会議を前に、米国のオルブライト国務長官は四日午前、中国の唐家セン外相と個別会談し調整するなど、中国を重視する姿勢を打ち出した。
これまで米国は五大国の間では同盟国の英国、フランスとまず調整を行い、次にロシア、中国に説明するのが常だったが、今回は順番が逆転した。
中国は一日に緊急外相会議の開催を中米の共同提案の形で発表、会議でも議長を務め米国とともに中核的役割を果たしており、危機回避の「主役」に躍り出た格好だ。
クリントン大統領は三日「中国の建設的なリーダーシップが南アジア問題の解決に不可欠」と指摘。オルブライト長官も、パキスタンへ大量破壊兵器を供与しないよう中国が方針を変えたとして「大変勇気づけられる」と歓迎した。こうした米国の中国への賛辞の裏には、インドと関係が深いロシアが経済危機で影響力を低下させ、今回の危機で米国が頼れるのは中国しかないとの現実的な判断もある。
ところで、緊急外相会議は4日夜、ジュネーブ国連本部での協議を終え、共同声明を採択した。共同声明は印パ両国の核実験の続行や核兵器配備などに反対し、核実験全面禁止条約(CTBT)への無条件参加を求めた。声明では核不拡散条約(NPT)による5カ国の核独占体制を確認し、新たな核保有国の出現を認めない点を強調したが、実際の緊張緩和策は両国間の信頼醸成にゆだね、具体策は示されなかった。
議長役を務めた唐家セン外交部長は会議終了後、「印パ両国が声明に応える意向を示さない場合、われわれの姿勢は変更を余儀なくされよう」と言明した。
共同通信によると、クリントン米大統領は3日、中国に対する最恵国待遇(MFN)供与の1年更新を発表した。更新決定が最終的に承認されることはほぼ確実視されているものの、今年は衛星技術の不正輸出疑惑が噴出した上、大統領の中国訪問を下旬に控えており、議会審議の過程では波乱も予想される。
対中MFN延長については、ゲッパート民主党下院院内総務が「政治的抑圧と専制政治を続ける中国政府に対して報酬を与えるべきではなく、大統領の方針に反対する」としている。それに対して下院のギングリッチ議長やアーチャー歳入委員長、クレーン同委貿易小委員長は大統領にあてた書簡で、中国の開放政策を続けさせることは、民主化推進に「最も効果的な方法」だと指摘し、延長に支持を表明した。
また、政権側は、経済界の後押しを得て「中国との経済関係強化は、米の国益と合致する」として、相違点を抱えながらも対中関係の強化を進める「包括的関与」政策の重要性を強調、衛星疑惑をめぐっては「法律に反する行為は一切ない」(マカリー大統領報道官)として、反対に対する徹底抗戦の構えだ。
一方、外交部スポークスマンは4日の記者会見で、クリントン大統領が中国へのMFNを一年間延長する方針を決めたことを評価しつつも、「一年ごとに審議するやり方は両国の経済貿易関係に不利益だ」と述べた。
米国内法では、市場経済体制を取っていない国へのMFN供与は議会の承認が必要。議会が反対する場合は、上下両院が60日以内に過半数で反対決議を採択しなければならない。その場合でも大統領が拒否権を行使できるため、最終的には上下両院で3分の2以上の反対が必要となる。
読売新聞によると、父親の命を助けてくれた中国人へ恩返しをしようと、埼玉県久喜市の池田忠紀さん(61)が9日、河北省唐山市に渡り、現地で少年野球のチーム作りを行う。昨年暮れから募ってきた野球用具も多く集まり「体の続く限り野球を教えたい」と張り切っている。
池田さんの父親、真夫さんは、唐山市で日本人経営の鉄道車両工場で電気技能士として働いていた。そこで溶接技術を教えた中国人が、「李さん」だった。1945年の終戦直後、同工場で暴動がぼっ発。多くの日本人が殺されたが、「李さん」は工場内の倉庫にあった貨物箱の中に真夫さんを四日間かくまったという。真夫さんは同年12月、8歳だった池田さんら家族とともに帰国した。真夫さんは、「李さんにお礼を言いに行かなければ」と言い続け、果たせぬまま77年に亡くなった。65歳だった。
昨年、2度渡中。「李さん」には会えなかったが、北京の中国棒球(野球)協会副主席、蔡李舟さんからチーム作りの許可を得た。唐山市人民政府は、滞在費や旅費などを出してくれることになった。野球道具も、知り合いなどから、グラブ約150個、バット約160本、ベースやボールなど予想以上の用具が集まった。またプロ球団からユニホーム25着、少年用の帽子百個の支援もあった。
池田さんは5年計画でチーム作りに励むつもりだ。「まずは3チーム作ってリーグ戦をしたい。そのためにはコーチ6人は必要」と池田さん。唐山市に駐在し野球チームがある中日合弁企業を訪問し、コーチを依頼するつもりだ。
読売新聞によると、戦時中、日本の旧花岡鉱山での虐待に耐えかねて中国人労働者が暴動を起こし、鎮圧された花岡事件に遭遇した日本人の彫刻家たちが、事件の舞台・秋田県大館市など各地で、チェコと日本の子供たちによる平和祈念の小歌劇「ブルンジバール」の上演を計画している。
作品は、ナチスに強制収容されていたチェコ人音楽家が1941年、処刑前の子供たちを慰めるために作ったもの。日展(編者注:日本最大の美術団体、日本美術展覧会)の特選に二度選ばれた秋田県田代町岩瀬、彫刻家松田芳雄さん(63)らが上演を呼びかけた。松田さんは花岡事件直後、山小屋に逃げ込んだ中国人労働者7人を地元の若者が捕まえて暴行している場面を目撃。「その時の光景が心にとげの様に残っている。上演をきっかけに世界の子供たちが平和を考えるきっかけにして欲しい」と話す。
小歌劇「ブルンジバール」はチェコ・テレジンの強制収容所で殺されたチェコ人音楽家ハンス・クラーサ氏が当時、同じ収容所内の子供たちのために作った。病気の母のために2人の子供が街角でアコーディオンを弾いてお金を稼ぐという内容で、日本初演となる。
毎日新聞によると、日本警視庁国際捜査課と東京入国管理局などは5日までに、蛇頭と共謀し、日本人男性と偽装結婚させて中国人女性を日本に「密入国」させていたブローカー組織を摘発、会社員、柏崎圭史容疑者(44)ら8人を公正証書原本不実記載容疑などで逮捕した。柏崎容疑者らは、結婚すれば入国がフリーパスになることを悪用し、借金苦の日本人男性に100万円で結婚を持ちかけ、100組近くをあっせんしたとみて追及している。
逮捕されたのは柏崎容疑者のほか、小野典雄(暴力団国粋会系幹部)、和田修三(職業不詳)、牧野諭(職業不詳)の3容疑者と、偽装結婚した日本人男性と中国人女性。
調べでは、柏崎容疑者らは1995年から今年1月までの間、日本で働くことを希望する中国人女性を入国させるため、パチンコ店で知り合った未婚のタクシー運転手らに偽装結婚を持ちかけ、中国で結婚証を取らせたうえ、都内の区役所に偽の婚姻届を提出した疑い。これまでの調べでは、偽装結婚の費用は約300万円で、このうち中国人ブローカーが約120万円、夫役の日本人が約100万円、柏崎容疑者ら日本人ブローカーが約80万円を受け取っていたという。同課はこうした報酬が暴力団や蛇頭の活動資金になっていたとみて、組織の全容解明を目指す。
毎日新聞によると、日本人男性との結婚を偽装し、日本への入国や長期滞在ができるようにしたとして公正証書原本不実記載などの罪に問われた中国人女性の于恩英被告(44)と母親の宋菊茹被告(74)に対し、東京高裁は8日、ともに懲役1年6月、執行猶予3年の1審を支持し、控訴を棄却した。
于被告は静岡刑務所に拘置中に女児を出産。その後ビザが切れたため、宋被告、女児とともに入管施設に移され、計2年間収容が続いた。母子の処遇が問題となり、法務省は今年1月、「人道上の理由」から3人を仮放免していた。
判決によると、于被告は就労ビザで東京都内に滞在していたが、母親の宋被告を日本に呼び寄せるため仲介業者に依頼し、1994年6月、日本人男性と宋被告の結婚を偽装して婚姻届を提出した。両被告は「本当に結婚する意思があったのに相手が逃げた。だまされた」と無罪を主張し、控訴していた。
時事通信は上海市政府関係筋が明らかにしたものとして伝えたところによると、日本のパスポートを国内の密航組織に売り渡したとして市の警察当局に逮捕される日本人旅行者が今年に入り相次いでおり7日までに計8人に達した。いずれも売却後、日本総領事館に「盗まれた」などと虚偽の届けをして再発行を求めている。日本でスカウトした人物を上海まで連れ出し、売却させた組織的な犯行とみられる。
逮捕された8人はいずれも男で、20歳から30歳代。旅行者として上海到着後、パスポートを約5万元(約80万円)前後で売却、出入国管理を妨害した刑法違反容疑で購入側とともに逮捕された。いずれも東京、大阪などの飲食店で、密航組織関係者とみられる人物から声を掛けられ、旅行経費の一切を負担する条件で上海でのパスポート売却を持ち掛けられたという。
密航組織側は入手したパスポートの写真を精巧に交換するなどして中国人用に偽造していた。逮捕されたうちの一人が再発行を求め上海滞在中、同じ番号の偽造パスポートが使用されたことから分かった。パスポート売却の手配、受け渡しなどには日本人も関与している。
毎日新聞によると、6日午後0時50分ごろ、横浜市中区若葉町3の映画館「シネマベティ」で、南京大虐殺を描いた映画「南京1937」を上映中に、客席にいた同自称右翼団体構成員、桧垣紳容疑者(27)が突然、ステージに上がり、カッターナイフでスクリーンを5〜6回、切り付けた。桧垣容疑者は同館内で警戒に当たっていた伊勢佐木警察署員にその場で取り押さえられ、器物損壊の疑いで現行犯逮捕された。
映画「南京1937」は1995年製作の香港と大陸の合作映画。中国人捕虜を集団銃殺するなどの虐殺シーンがある。横浜での上映は初めてで、事件が起きたのは初日の1回目の上映中だった。同館での上映は今月19日までで、変更の予定はないという。総支配人の福寿さんは「われわれはいろんな映画を上映することによって中立を維持している。この映画だけをとってこんな形で抗議されるのは理解できない。抗議する方法はほかにいくらでもあるはずだ」と怒りをあらわにしている。同映画館によると、5日に右翼を名乗る団体が「南京1937」の上映中止を求める抗議文を同映画館に手渡したほか、右翼団体の街宣車が5日と6日にスピーカーを使って上映取りやめを求めるなどの動きがあったという。
一方、読売新聞によると、配給元の「南京1937」全国上映委員会の木全純治代表は「映画のテーマは、戦争における家族や人間の悲劇で、決して旧日本軍を悪としては描いていない。暴力的に中止を強制しようとする動きには断固として抗議したい」と話している。
□日本労務安全情報センター
外国人労働者の雇用・労働条件に関する指針(全文)
□Suo-Pei「中国人戦争被害者の要求を支える会」
□日本のガイ
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