第197号 

1998年(平成10年)5月12日発行    1994年(平成6年)11月 1日創刊

目 次●com/j1998/05b.txt next (j1998/05c) previous (j1998/05a)
新聞簡訊
国際政治●米大統領の訪中は古都・西安から
中日交流●日本自民党野中幹事長代理ら訪中団は「南京大虐殺記念館」を訪問
歴史検証●旧日本軍による毒ガス攻撃を生存者が来日し証言
歴史検証●中国が東京裁判再現の日本映画を批判
中日両国●中日友協会長に宋健氏内定
国内情勢●改革開放20周年でキャンペーン
経済情報●ダイムラーが中国に照準
経済情報●中国とシンガポールは衛星通信会社を正式発足
経済情報●外国との合弁旅行会社を初認可
国内報道●上海に「男子の日」が誕生
国内報道●四川省で商店主と警官隊が衝突
国内報道●長江を車でジャンプ
国内報道●体操五輪金メダリストの李小双さんが歌手デビュー
経済発展●図們江開発と東北アジアの経済発展(3)・・・・・・・・曹徳弼
【新聞簡訊】

★[05/12] 中国人民銀行12日発表の元レートは次の通り。(単位、元)
日本円(100円)       6・3775
米ドル(100ドル)    827・8600
香港ドル(100ドル)   106・8800

★[05/11] 新華社電によると、湖北省武漢市の交差点で10日11時50分ごろ、 乗用車が突然爆発し、運転していた男性が死亡した。爆発した車は同市武昌区に ある銀行支店のもの。

★[05/10] 朝日新聞によると、日本に140万人の愛好者がいるという少林寺拳 法の総本山、香川県多度津町の少林寺境内に中国の嵩山少林寺との親善を深める 「縁の碑」が建立され、10日徐幕された。

★[05/09] 北京放送によると、安徽省歙県で8日朝、走行中の乗り合いバスが突 然爆発し、乗客九人が死亡、十七人が重傷を負った。爆発の原因は発表されてい ない。

★[05/09] 時事通信によると、世界最大の半導体メーカー、米インテルのグロー ブ会長兼最高経営責任者(CEO)は8日上海で記者会見し、中国企業に対して、 生産・販売活動で単独のコンピューターを使用する段階を卒業し、「コンピュー ターネットワークを利用したオンラインビジネスの時代に一挙に突入する準備を 整えるべきだ」と提言した。

★[05/09] 共同通信によると、8日、ハンガリーのセクサールドで行われた重量 挙げのワールドカップ女子75キロ以上級でティン・メイユアンがスナッチで1 18キロの世界新記録をマークした。

★[05/08] 朝日新聞によると、国内では初めての外国機関と提携した大学となる 「上海オイスカ国際学院大学」が来秋、上海に誕生する。8日、協力する日本の 非政府組織、財団法人オイスカと農業専門大学である上海農学院との間で合作意 向書の調印式が行われた。

★[05/08] 時事通信によると、唐代の都だった長安(現西安市)で皇帝への謁見 (えっけん)場所として使われた宮殿・大明宮の正殿が日本政府と国連教育科学 文化機関(ユネスコ)の援助で復元されることになり、西安市内の遺跡で7日起 工式が行われた。

★[05/08] 人民日報海外版によると、広州市の広州自動車グループは7日、日本 本田技研工業と合弁パートナーとなり、「広州本田自動車」を設立する契約を結 んだ。資本金11億6000万元(約186億円)で双方が50%ずつ出資。2 000CCクラスの米国仕様アコードを生産する。今年末に試験生産に入り、来 年10月から本格生産を始める予定で、操業開始時の国産化率は40%。生産能 力は年間5万台。

★[05/08] 共同通信によると、世界銀行のセベリノ副総裁(東アジア・太平洋地 域担当)は、中国政府はアジア経済危機が終息するのを待って、変動相場制につ いて検討するだろうと述べ、現時点で人民元を変動相場制に移行させることは危 険だと警告した。

★[05/08] 共同通信によると、上海市直営の交通会社は、香港系資本との間で全 国最大の交通合弁企業「上海五汽冠忠公共交有限公司」(資本金1億2000万 元=約19億円)を設立、路線バスの運営により1日延べ60数万人の旅客輸送 を目指す。また、南京の民間企業「南京中北集団」は、南京市直営の水道供給会 社と新会社を近く設立し、資本金2500万元のうち80%を中北集団が出資す る。同集団は、6月15日から路線バス運営にも参入し同市直営の交通会社と競 合することになる。

★[05/08] 毎日新聞によると、東京都杉並区阿佐谷2のアパートで先月28日未 明、刺殺された中国人女性が見つかった事件で、日本警視庁杉並署は、交際して いた福建省出身の住所不定、元建設作業員、朱宝林容疑者(35)=入管法違反 容疑(旅券不携帯)で逮捕=を殺人容疑で再逮捕した。朱容疑者は「最近、女性 から冷たくされたため刺した」などと容疑を認める供述をしているという。

★[05/08] 時事通信によると、北京に本店がある「中国銀行」の東京支店(東京 都港区)が、本店から得た融資に対する利息を経費として計上し、所得を少なく 申告していたなどとして、3億6千万円余の申告漏れを東京国税局から指摘され ていたことが分かった。同支店は既に修正申告しており、追徴税額は過少申告加 算税などを含め一億五千万円余とみられる。

★[05/07] 共同通信によると、東京証券取引所は大手自動車メーカー、天津汽車 工業(本社天津市)が来月にも東証外国部に株式を上場することを明らかにした。 中国企業が東証を含め、日本の取引所に株式を上場するのは初めてで、大和証券 が株式発行などの事務手続きを受け持つ主幹事に決まっており、今月末に申請を 済ませ、来月末には上場できる見通し。新株の発行などで150億−200億円 を集めるという。

★[05/07] 毎日新聞によると、6日午後9時45分ごろ、韓国・済州島の南約1 30キロの公海上を航行していたインド船籍のコンテナ船「ビシャバ・パリマル」 が、中国の巻き網漁船と衝突、中国の船が衝突後に沈没したということを日本海 上保安庁の確認で明らかになった。乗組員11人のうち2人を僚船の中国漁船が 救助したが、9人が行方不明となっている。

★[05/07] 時事通信によると、人権問題に関する集会に出席するため訪れたカナ ダ・モントリオールで体調を崩し、同地の病院に入院していた民主活動家、魏京 生氏は5日夜退院した。これは集会を主催した人権団体が6日明らかにしたもの だった。

★[05/06] 共同通信によると、香港で発行されているアジア情勢専門週刊誌ファ ーイースタン・エコノミック・レビューが実施したアンケート調査で、アジアの 企業経営者の過半数が、今後10年以内に中国が日本を抜いてアジアで最大の経 済大国になると考えていることが分かった。アジア各国・地域の約200人の経 営者の57%が10年以内に中国の経済力が日本をしのぐと答え、日本がアジア 一の経済大国であり続けるとの答えは22%に過ぎなかった。

★[05/06] 読売新聞によると、政府は5日までに、陳健外務次官補を、徐敦信・ 駐日大使の後任に正式に発令した。これは中国を訪問した日本自治相上杉光弘( 国家公安委員長)に対し、唐外相が会談の席で「江沢民・国家主席の決裁が出た 」と公式に表明したもの。

★[05/06] 共同通信によると、米コンピューターメーカーのディジタル・イクイ ップメントは5日、日本、中国、韓国語が共通で利用できるインターネット情報 検索ツール「アルタビスタ・ワールドインデックス」の提供を始めた、と発表し た。ホームページのアドレスはhttp://www.altavista.digital.com/av/oneweb。

★[05/05] 朝日新聞によると、マカオの主権回復に向け、マカオ特別行政区準備 委員会が5日正式に設置され、1999年12月20日の返還を目指し本格的な 準備作業をスタートさせた。返還後のマカオは、香港と同じ「一国二制度」に基 づき、高度な自治を享受する。李鵬・全国人民代表大会常務委員長が準備委メン バー百人を任命した。大陸側四十人、マカオ側六十人の構成で、銭其シン副首相 が主任を務め、副主任は謝非・全人代常務副委員長、廖暉・国務院香港マカオ弁 公室主任ら。

★[05/04] 共同通信によると、江沢民国家主席はこのほど、米誌タイムとのイン タビューで、北京の中南海の公邸にパソコンを持ち、外国のデータベースに接続 していると語った。

★[05/02] 読売新聞によると、米政府当局者は、6月に中国を公式訪問するクリ ントン大統領の歓迎式典が、北京の人民大会堂前の天安門広場で開かれる事を明 らかにした。同当局者によると、式典は両国国歌の演奏など形式的なもので終わ り、演説などは予定されていないという。

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【国際政治】
米大統領の訪中は古都・西安から

 9日時事通信によると、6月末の米国クリントン米大統領の訪中は、古都・西 安を最初の訪問地とし、香港を最後とする日程が9日までにほぼ固まった。同大 統領は有名な観光地である蘇州、桂林も視察する予定で、米政府筋は、「中国の 歴史、風土に触れる旅になる」としている。

 最終的な日程はまだ確定していないが、同大統領は6月24日に出発、西安で 時差調整をした後、北京入りし、江沢民国家主席との首脳会談は27日になる見 通し。続いて上海と香港を訪問するが、風光明美な蘇州と桂林も駆け足で立ち寄 る予定だ。

 江主席も昨年10−11月の訪米で、独立以前からの都市ウィリアムズバーグ や独立宣言が採択されたフィラデルフィアを訪れて米国史への造けいを誇示して おり、西安などの訪問はそれに呼応して中国への親近感を示す狙いがある。同大 統領はアーカンソー州知事時代に州産品売り込みなどで台湾を五回訪れたが、中 国にはまだ一度も足を踏み入れておらず、今回観光地や農村の視察も強く望んで いるという。

 日本軍の虐殺があった南京の訪問も一時候補に挙がったが、対日関係に配慮し て外される見込み。大統領は7月3日にハワイ経由で帰国する予定。

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【中日交流】
日本自民党野中幹事長代理ら訪中団は「南京大虐殺記念館」を訪問

 9日毎日新聞によると、日本自民党の野中広務幹事長代理を団長とする自民党 訪中団が9日、帰国した。3日間の駆け足の訪問だったが、野中氏が政府高官・ 自民党幹部としては初めて「南京大虐殺記念館」を訪れた。「過去」を直視し、 「未来」志向の中日関係を築き上げたいというメッセージは明確に示されたもの の、犠牲者数をめぐる中日間の論争は依然として残されている。

 歴史認識問題を抱える中日関係だけに、「過去の歴史をしっかり受け止めてい かねばならない」という野中氏の言行一致の行動を政府は評価した。野中氏が政 府要人との会談で、南京訪問について「戦争を少しでも知る世代の政治家として のけじめ」と説明したのに対し、政府は「感銘を受けた」(曽慶紅・中国共産党 中央弁公庁主任)、「見解に賛同し、敬服する」(唐家セン外相)と総じて歓迎 の姿勢をみせた。

 ただ、南京訪問を決断した理由について野中氏は自身の「けじめ」と言う以外、 多くは語っていない。口を重くしている理由の一つに虐殺の犠牲者数に関して日 本国内に異論が残っていることがあるようだ。このため、野中氏も犠牲者数をめ ぐる論争について「私が少年のころの出来事だから、事実関係を確認できる立場 にはない」と明言を避けざるを得なかった。踏み込んだ発言をすれば、自民党内 で論争に火がつくことを恐れたようだ。

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【歴史検証】
旧日本軍による毒ガス攻撃を生存者が来日し証言

 9日朝日新聞ニュース速報によると、河北省での旧日本軍による毒ガス攻撃で 住民多数が虐殺された事件の生き残りの一人、李徳祥さん(75)が初来日し、 9日、東京の集会で惨劇のもようを証言した。集会には攻撃部隊の旧軍関係者も 出席して国際法違反の毒ガス使用を認め、「加害者」として李さんに謝罪した。

 李さんは同省の村の農民だったが、抗日闘争が始まると村の抗日青年先鋒隊の 隊長として戦った。地下道を掘って隠れ、ゲリラ戦を続けていた。

 日本軍が村を攻撃した1942年5月27日、李さんらは村民とともに地下道 に隠れたが、日本軍はすぐに入り口を発見して毒ガス弾を投げ込んだ。兵士だけ でなく多数の村民が死んだが、運よく地下から脱出した人々も、地上で待ちかま えていた日本兵に銃殺されたり、木に縛り付けられて軍用犬にかみ殺されたりし たという。

 李さんは、旧満州(東北部)の日本企業で働いていたことがあり、日本語で「 水飲みたい」「助けて下さい」などと言ったため、日本軍と関係があるものと見 られたのか、殺されずにそこに残された。

 日本軍の乱暴は翌日も続き、女性は妊婦も含めて強姦されたりした。李さんも 祖父、両親、弟妹の家族五人を殺され、村全体の死者は千人以上になった。「こ れらはすべて私の目の前で起きたことです」という李さんは強姦された知人の女 性の名を一人ひとりあげていった。

 一方、村を攻撃した歩兵163連隊に「事件の一カ月余り後に入隊した」とい う元陸軍伍長、安養寺功幸(76)さん(大阪市在住)が集会にかけつけ、生存 している戦友から聞き取りした内容を報告。中国で慰霊祭をするなど、謝罪の旅 を続けていると話した。

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【歴史検証】
中国が東京裁判再現の日本映画を批判

 9日読売新聞ニュース速報によると、日本の戦争責任が問われた極東国際軍事 裁判(東京裁判)を再現した日本映画「プライド 運命の瞬間(とき)」(伊藤 俊也監督)制作に対し、政府が強い反発を示し始めた。新華社電によると、外務 省スポークスマンは9日、「中国は、侵略を美化し、第二次世界大戦のA級戦犯 東条英機の功績を讃える日本における映画制作に、衝撃を受け、憤りを感じてい る」との談話を発表した。

 同スポークスマンは「日本軍国主義が発動した侵略戦争は、中国を含むアジア 各国に大きな災難をもたらし、日本軍の犯した罪の証拠は山ほどあり、国際社会 もすでに正しい審判を下している。東条はその侵略戦争の元凶だ」と強く批判。 そして「(映画制作の)行動は必ずや、歴史を直視し、平和を希求する人たちの 強烈な非難を浴びることになろう」とコメントした。

 「人民日報」も9日付で同映画を取り上げ、「裁判を故意に、公正さを欠くも のとして描き、東条英機は無実であり、日本民族の誇りだと公然と宣伝している 」と紹介。さらに、「南京大虐殺について、うわさを証拠にした誇張だと登場人 物に言わせたり、真珠湾攻撃を、アメリカの威嚇に直面した日本が自衛のために 取った行動ととらえている」点なども問題視している。

 「プライド」は、日本俳優津川雅彦氏が演じる東条元首相ら戦犯の無罪を主張 したインドのパル判事を軸に、裁判の意味を問い直すことを意図した作品で、今 月23日から日本で公開する予定。

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【中日両国】
中日友協会長に宋健氏内定

 8日共同通信によると、中国の対日交流組織である中日友好協会の次期会長に 国務委員や国家科学技術委員会主任などの要職を歴任した宋健・中国人民政治協 商会議副主席(66)の就任が8日までに内定した。

 同協会の会長だった孫平化氏が昨年8月に死去して以来、会長ポストは空白と なっており、後任人事が注目されていた。

 宋健氏は、科学者出身で、豊富な国務経験のほか、共産党内でも1985年か ら連続4期にわたり中央委員を務める実力者。21世紀の中日関係の発展に向け、 その手腕に期待が集まりそうだ。

 政府は今年が中日平和友好条約締結20周年に当たり、秋には江沢民国家主席 が訪日を予定するなど対日外交重視の姿勢を打ち出している。中日外交で歴史的 にも重要な役割を担ってきた同協会トップへの宋健氏の起用は、こうした対日重 視の流れをくむものと言える。

  また日本の中国筋は、今回の人事方針について「中日間の科学技術交流の促 進を図る中国側の狙いもあるだろう」と指摘している。

 宋健氏は1931年12月、山東省生まれ。ハルビン工業大、北京外語学院で 学んだ後、旧ソ連のモスクワ・バウマン高等工業学院に留学し60年卒業。ミサ イル開発の設計師の経歴を持ち、最近は地球環境保護の分野でも活躍。97年に は当時首相だった李鵬氏の訪日に同行した。

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【国内情勢】
改革開放20周年でキャンペーン

 6日時事通信によると、中国共産党中央は、故とう小平氏が権力を掌握し改革 ・開放路線を敷いた第十一期党中央委員会第三回全体会議(十一期三中全会)か ら20周年を迎えるのを記念して大々的なキャンペーンを行うとの通知を出した。 6日付の国内各紙によると、記念日に当たる12月18日に党中央主催で記念式 典を開き、江沢民党総書記が重要演説を行うとしている。

 党中央が重要会議や式典を半年以上も前に予告してキャンペーンを繰り広げる のは異例。改革・開放を批判する保守派の文書「万言書」が出回り、これに対し て保守派を批判する本「交鋒」(交戦)が出版されてベストセラーとなるなど、 イデオロギー論争に発展する兆しも出ている。このため、党中央はキャンペーン を展開して、党の基本路線の徹底を図る狙いがあるとみられる。

 キャンペーンは五月中に党宣伝部などが理論シンポジウムを開催するのをはじ め、十二月の記念式典に向けて、出版物や映画、テレビなどで宣伝教育活動を繰 り広げる。こうしたキャンペーンではともすると、金をかけた行事を開くことに なりかねないため、党中央は通知の中で「記念活動は厳粛に、しかも倹約し、実 効性を重んじ、形式主義に陥らないように」と戒めている。

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【経済情報】
ダイムラーが中国に照準

 共同通信によると、米クライスラーとの合併にこぎ着けたドイツ最大の企業グ ループ、ダイムラー・ベンツのアジア攻勢が鮮明になってきた。アジア金融危機 がくすぶり続ける中、ダイムラーは4月の役員会で、中国をかなめとするアジア 地域を21世紀の世界戦略の柱と位置づけ、総売上高に占めるアジアの比率を現 在の8―9%から10年後には25%へ高める方針を確認。この目標を実現する ため、同社スポークスマンによると、「今、アジアのあらゆるチャンネルと接触 している」。

 ダイムラーグループの97年の売上高は1240億マルク(約9兆3千億円)。 中期計画によると、これを10年後には2倍の2500億マルクに増やす。その 25%がアジア分で、625億マルク(約4兆7千億円)という計算になる。

 日本では、ダイムラー・ベンツ社が日産ディーゼル工業の買収交渉のほか、三 菱自動車工業の買収に食指を動かしているとの情報も流れている。三菱自工買収 説については、ダイムラーのスポークスマンは「根拠のない、ばかげた話」と否 定しているが、アジア進出への足掛かりの手段として日産ディーゼル以外の日本 のメーカーも傘下に取り込もうとしているのは事実のようだ。

 「メード・イン・ジャーマニー」の頂点に立つダイムラーが主力の欧州から北 米、アジアへと戦略を展開し始めたのは、冷戦終結に伴うグローバル化の加速で 企業の構造転換と市場の拡大を迫られているからだ。背景にはフォルクスワーゲ ン(VW)をはじめとするライバルの勢力伸長に対する危機感がある。

 アジアの中でも最大の眼目は中国。潜在力の大きい中国の自動車市場では現在、 VWが主導権を握っており、ダイムラーは巻き返しを急いでいる。

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【経済情報】
中国とシンガポールは衛星通信会社を正式発足

 共同通信によると、中国とシンガポールの通信会社が共同で設立した衛星利用 の移動体通信会社「アジア・パシフィック・モバイル・テコミュニケーションズ ・サテライト(APMT)」(本社シンガポール)が8日、正式に発足。周沢和 会長(中国通信放送衛星公司社長)ら15人の役員が発表された。

 会長は記者会見し、APMTが米国の衛星メーカー「ヒューズ・スペース・ア ンド・コミュニケーションズ・インターナショナル」から衛星や関連設備を購入。 2000年3月を目途に衛星を打ち上げて、同年末から携帯電話やデータ通信な どのサービスを開始することを明らかにした。

 サービスの範囲は日本からパキスタンまでのアジア全域と太平洋の一部で、2 00万人の利用者が見込まれる。

 資本金は9500万ドル(約130億円)で中国側の比率は3分の2。同社は 他国企業にも参加を呼び掛けており、既にNTT移動通信網(NTTドコモ)と 三菱商事が共同で出資に応じる方針を発表している。

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【経済情報】
外国との合弁旅行会社を初認可

 8日の新華社電によると、国内最大の旅行会社である中国国際旅行社などとス イスのディートヘルム社との合弁による旅行会社の設立を政府に認可された。こ の合弁会社は雲南省昆明市に設立された雲南力天旅遊有限公司。

 国内の観光市場に外国資本が入り国際旅行業務を行うのは初めて。政府は世界 貿易機関(WTO)への加盟を目指して、サービス分野の開放も進めており、そ の一環として旅行会社の合弁会社も認可した。

 合弁会社は中国側が国際旅行社と雲南省最大の旅行会社の雲南旅遊有限公司で、 百万ドルの資本金のうち51%を占めている。スイス側のディートヘルム社は薬 品や化粧品の製造、販売などを手掛けるほか、欧州の30余りの旅行会社の東南 アジアでの代理業も行っている。

 雲南省は西南部にあってミャンマーやベトナムなどと国境を接し、少数民族が 多く、気候も温暖なことから多くの観光客を集めている。昨年は国内から240 0万人、海外からも80万人が訪れ、外貨収入は2億6千万ドルに上った。新会 社の代表は「東南アジアの観光ネットワークを利用して、米国、日本、欧州から の観光客を雲南省に誘致したい」と話している。

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【国内報道】
上海に「男子の日」が誕生

 10日朝日新聞によると、上海市で十日、十万人が参加した初の「男子の日」 制定を祝う行事が行われた。2千人が集まった中央会場では、人気のスポーツ選 手や労働英雄たちが「男の子よ強くなれ」と激励。男子を声援するため女子が動 員され、女の子たちによるシンポジウム「私の理想の男子像」も開かれた。

 「最近の男子は覇気がない。とりわけ上海のような都会では目立つ。小中学校 でも主導権を握っているのは女の子。男らしさは幼いころから養わないと」とは、 発案した少年先鋒隊上海市工作委員会の趙国強・副主任の弁。

 この日に決めたのは、5月10日を上海語で発音すると「ボクは鋭くなる」と いう意味になるからだ。著名な音楽家の手になる「男の子の歌」を作り、BOY をかたどったシンボルマークも制定した。国家の行く末を憂う大人たちは大変な 意気込みだ。

 いままでは男女平等を建前とし、6月1日の国際児童デーだけを祝ってきた。 男子だけの祭りは全国どこにもない。当然、一部の親たちからは女性差別との批 判が出ている。

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【国内報道】
四川省で商店主と警官隊が衝突

 10日時事通信によると、四川省成都市で4月末、大規模な市場からの商店の 立ち退きをめぐって商店主らと警官隊が衝突し、4、5人が死亡、20数人が負 傷したことが明らかになった。中国人権(本部ニューヨーク)が北京の外国報道 機関に伝えたもので、商店主らは7日、警察の暴行を告発する壁新聞や被害者の 写真を張り出し、住民に支援を呼び掛けた。

 成都市政府は商店を撤去するため、4月30日未明、8百人余の警官隊を出動 させ、立ち退きに抵抗する商店主ら3千人余と衝突。警官らが警棒で殴るなどし て商店主らが死傷したという。

 商店主らは、市当局の許可を受けて20年以上市場で営業を続けていたのに、 市当局から何の補償もないまま立ち退きを強制され、数千人が仕事を奪われたと 主張としている。

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【国内報道】
長江を車でジャンプ

 9日朝日新聞によると、長江を十一月に乗用車で飛び越えようという計画が、 湖北省の宜昌市で進められている。成功すれば世界最大となる長江・三峡ダムの せき止め工事一周年を記念するもので、現在ドライバーの募集や車種選定などの 準備作業が急ピッチで進行中という。

 宜昌市政府が明らかにしたところでは、計画地は河口の上海から千九百キロさ かのぼった三峡下りで有名な西陵峡。海と見まがう長江だが、西陵峡付近では水 量の少ない秋、川幅が六十メートルに狭まる。ここを北から南に飛び越える予定 だ。

 昨年6月、台湾のアクション俳優、柯受良さん(45)が、陜西省と山西省の 境を流れる黄河の壺口瀑布を乗用車で飛び越えるのに成功している。この時の川 幅は五十メートルだった。

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【国内報道】
体操五輪金メダリストの李小双さんが歌手デビュー

 5日朝日新聞によると、アトランタ五輪の男子体操個人総合金メダリスト、李 小双さんが、美声と甘いマスクを買われて香港のレコード会社と契約して歌手デ ビューすることになった。5日付の体育報が雑誌・新体育の記事を転載して伝え た。

 小双さんは兄の大双さんとともに双生児の体操選手としても有名。1992年 のバルセロナ五輪の床運動、96年のアトランタ五輪の個人総合でそれぞれ金メ ダルを獲得した。昨年2月、負傷したのをきっかけに現役引退を決意。ゴルフな どへの転身も考えたが、国家体育運動委員会(当時)が主催したスポーツ選手の カラオケ大会で優勝したことがきっかけになって、テレビ番組で得意ののどを披 露し、香港のレコード会社・幻影全音公司の目に止まった。

 先輩の金メダリストで、引退後に自分の名前をブランドにしたスポーツ用品会 社を設立した李寧さんの勧めもあって、小双さんは歌手の道を選択。鉄棒をマイ クに持ちかえて、10曲を収録したコンパクトディスク(CD)やカラオケソフ トを近く発売する。「体操場では技が勝負で、言葉はない。これまで口にできな かった思いを歌に込めた」と話している。

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【経済発展】
図們江開発と東北アジアの経済発展(3)

曹徳弼
cdb@me.titech.ac.jp

 羅津は朝鮮民主主義人民共和国の咸鏡北道北部、図們江の海の入り口の近くに ある都市であり、図們江黄金のデルタ(三角)と言われている一角(小三角は、 中国の琿春、ロシアのボセット、および朝鮮の羅津で、大三角は、中国の延吉、 ロシアのウラジオストック、朝鮮の清津である)でもある。羅津と先鋒(隣接都 市)は1991年12月に朝鮮民主主義人民共和国政務院の決定(第74号)を 経て「羅津・先鋒自由経済貿易地帯(FETZ)」に指定された。最初の面積は62 1平方キロであったが、93年9月の朝鮮中央人民会議315号により、恩徳群 の元丁里などの一部をFETZに組み込むとともに、羅津と先鋒を合併して中央直轄 の「羅津・先鋒市」とするなど拡大が行われ、今は764平方キロである。FETZ の目標は同地区を国際中継貿易、輸出品加工、観光・金融サービスの3大機能を 有する総合的自由経済地帯とすることである。

 FETZの開発段階はインフラ整備段階(〜2000年まで)、地域的交流拠点段 階(2001年〜2010年)の2段階に分かれている。工業、商業などトータ ル投資は当初の計画より大幅に下方修正されているが、中国投資の清津―会寧間 の道路拡張工事、訓戎―琿春間の鉄道橋建設、ロシア投資の羅津―図們江間鉄道 補修および羅津港埠頭設備導入、中国香港投資の先鋒空港建設、タイ投資の光フ ァイバー通信事業、香港ダイソン投資の羅津元丁間の道路拡張工事など、インフ ラ事業は着々と進んでいるようである。また、法律などソフト面でのインフラ整 備も進んでいるようである。以下のような法律が整備されている。

(1) 自由経済貿易地帯法
    (The Law of the Democratic People's Republic of Korea(DPRK)
     on Free Economic and Trade Zone(FETZ))
(2) 外国人投資法
    (The Law of the DPRK on Foreign Investment)
(3) 外国人企業法
    (The Law of the DPRK on Foreign Enterprises)
(4) 合弁法
    (The Law of the DPRK on Contractual Joint Venture)
(5) 外国投資企業および外国人税法
    (The Law of the DPRK on Foreign Investment-Business Enterprise
     and Foreign Individual Tax)
(6) 外貨管理法
    (The Law of the DPRK on Foreign Exchange Control)
(7) 土地貸借法
    (The Law of the DPRK on the leasing of Land)
(8) 外国投資銀行法
    (The Law of the DPRK on Foreign Invested Bank)
(9) 関税法
    (Custom Law of the DPRK)
(10) 共同営業法
    (The Law of the DPRK on Equity Joint Venture)
(11) 外国人入出国管理規定
    ( Regulations on Immigration Procedure in the FETZ)
(12) 外国投資企業労働規定
    (Labour Regulations for Foreign-Invested Business)
(13) 常駐代表機構に関する規定
    (Regulations on Resident Representative Offices of Foreign
     Business in the FETZ)
(14) 外国投資企業および外国人税法試行規定
    (Enforcement Regulations for Foreign-Invested Business
     and Foreign Individual Tax Law)
(15) 民事訴訟法
    (The Civil Proceedings Act of the DPRK)
(16) 外国人企業法試行規定
(17) 自由貿易港規定
    (Regulations on Free Trade Ports)
(18) 自由経済貿易地帯外国人滞留および居住規定
    (Regulations on Foreigner's Stay and Residence in the FETZ)
(19) 外貨管理法試行規定
(20) 土地貸借法試行規定
(21) 環境保護法
    (The Law of the DPRK on the Protection of the Environment)
(22) 対外経済契約法
    (The Law of the DPRK on External Economic Contract)
(23) 保険法
    (Insurance Law of the DPRK)
(24) 外国投資銀行法試行規定
(25) 対外民事関係法
    (The Law of the DPRK on External Civil Relations)
(26) 公証法
    (The Notary Public Law of the DPRK)
(27) 共同経営法試行規定
(28) 自由経済貿易地帯中継代理業務規定
    (Regulations on Forwarding Agency in the FRTZ)
(29) 自由経済貿易地帯関税規定
    (Customs Regulations for FRTZ)
(30) 自由経済貿易地帯建物譲渡および抵当規定
    (Regulations on Transfer and Mortgage of Buildings in the FETZ)
(31) 合弁法試行規定
(32) 外国人投資企業簿記計算規定
    (Bookkeeping Regulations for Foreign -Invested Enterprises)
(33) 外国人投資企業名称制定規定
    (Regulations on Naming of Foreign- Invested Enterprises)
(34) 外国人投資企業登記規定
    (Regulations on the Registration of Foreign-Invested Enterprises)
(35) 自由経済貿易地帯加工貿易規定
    (Regulations on the Processing Trade I the FETZ)
(36) 自由経済貿易地帯外国人投資企業ロゴ(印鑑)制作および登録規定
    (Regulations on Engraving and Registration of Logos(Common Seals)
     for Foreign-Invested Enterprises in the FETZ)
(37) 自由経済貿易地帯工業団地開発および経営規定
    (Regulations on the Development and Management of
     Industrial Estates in the FETZ)
(38) 自由経済貿易地帯広告規定
    (Regulations on Advertisement in the FETZ)

以上、各法律および規定は環日本海経済研究所 (〒951新潟市上大川前通6 ―1178―1―6F、 電話:025―222―3141、 http://www.erina.or.jp) で検索できる。

 朝鮮の経済は第3次7年計画(1987年〜1993年)の失敗により大きく 後退し、特にソ連邦の崩壊や中国天安門事件の影響が大きいと言われている。 ソウルオリンピックに対抗する為の政治的判断のミスなども失敗の大きな原因 になっているそうである。94年金日成死去から連続の自然災害なども重なり、 いまは食糧不足が深刻であると言われている。そのなかでも何とか経済発展の 切り口を見つけようとして、95年8月には米国のロサンゼロスでFETZ投資セ ミナーを開催、同年9月には北京でFETZの説明会開催、同年10月には延吉で 投資フォーラムを開催、96年はハワイ、新潟の経済フォーラム出席および説 明会でのアピール、同年9月にはUNIDOとの共済により羅津で国際投資ビ ジネスフォーラム開催、97年は9月16日から17日まで日本各地で説明会 を行うなど、必死に努力している。最近の動きとしては、FETZへのフリーアク セス(ビザなし入国)、羅津―延吉(中国)間のヘリコプター直行便開設計画、 ワンストップ体系(外資系企業登録手続き簡素化)、国内通貨一本化(Purple won + Red won => Brown won)、元丁の自由交易市場の設置(中国琿春市圏河 対岸)、羅津―元丁間の道路整備(98年6月完成予定)などがあげられ、慌 ただしく変化しているようである。

 冷戦構造崩壊の過程中で第3次7年計画が失敗し、金融面で国際信用を失っ たのが大きな障害になっているようであるが、かといって朝鮮が国際テロ国だ と決め付けるのは現実とはギャップがあるように思われる。「日本の北朝鮮に 対する理解はややバイアスがある。北朝鮮の経済開発に対する努力を過小評価 してはならない」。

 北朝鮮の弱体化は周辺諸国に恩恵を与えてくれないはずである。南北統一の 観点からも朝鮮の経済発展は韓国の負担を大きく減らせると言われており(負 担額は北朝鮮の経済発展状況により4150億ドル−22420億ドル、 Noland、1996)、北朝鮮を孤立することでは政治的な障害が大きくなるだ けで、各国の利益にならない。

 最後に、北朝鮮が世界各国との関係を改善するとともに、いまのエネルギー 不足、食糧不足、外貨不足、対外債務累積などの諸困難を克服し、改革開放に 成功することを祈りたい。                                 (完)

著者連絡先: 東京工業大学社会理工学研究科
       経営工学専攻講師
       cdb@me.titech.ac.jp


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