第181号 

1998年(平成9年) 1月27日発行    1994年(平成6年)11月 1日創刊

目 次●com/j1997/01d.txt next (j1997/02a) previous (j1997/01c)
新聞簡訊
改革動向●投資許認可制原則廃止など導入
台湾問題●「一つの中国」に柔軟姿勢
地震災害●河北地震、再建阻む貧困と極寒
国際政治●中国、核兵器分野の査察終了を主張
国際政治●英外務省報告書、中央政府の香港政策を積極評価
経済動向●地方の証券取引所を閉鎖
経済動向●二輪車メーカー倒産相次ぐ
社会問題●画期的判決、違法移民児童に永住権
社会問題●新型インフルエンザ、大流行の危険去る
社会動向●油絵「毛主席、安源へ」が行方不明
社会動向●清朝の迎賓館が解体の危機
文化体育●サマランチ、中国五輪招致準備不足か
在日華人●神戸大学黄リン助教授札幌で講演・・・・・・・・・・・・呉 南健
【新聞簡訊】

★[01/27] 中国人民銀行27日発表の元レートは次の通り。(単位、元)  日本円(100円)       6・6203  米ドル(100ドル)    827・89  香港ドル(100ドル)   107・04

★[01/27] 27日付の解放日報によると、経営危機に陥っているヤオハングルー プの上海にある合弁百貨店「ネクステージ上海」の今月の売上が既に1億元を超 え開業以来最高を記録した。同紙によると、24日の790万元を最高に、1日 の売上記録を3度も更新、今月の売上は最終的に1億2500万元に達する見通 しという。

★[01/27] 読売新聞によると、EU(欧州連合)外相理事会は二十六日、初のE U・中国首脳会議を開催することで合意した。首脳会議は、四月二、三日にロン ドンで開催されるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に合わせて行われる予定 で、中国の人権問題を中心にEUー中国関係が話し合われる。

★[01/26] 人民日報によると、李鵬首相は二十五日、故・田中元首相記念館が新 潟県で落成したことを祝い、中国政府を代表して祝電を送った。

★[01/26] 時事通信は青年報の報道として伝えたところによると伝統ゲーム、マ ージャンが囲碁、ポーカーなどと並ぶ公式競技種目として国家体育委員会に認定 されることが決まった。全国体育委員会は現在、マージャンの全国統一の競技ル ール作りに取り組んでおり、そのための試験的なトーナメントなども開催された。

★[01/26] 上海の主要各紙は「人民元大幅切り下げのデマを信じるな」として、 市民によるやみ市場でのドル買いを強く戒める論評を相次いで掲載するキャンペ ーンを始めた。政府が切り下げの可能性を否定し続けているにもかかわらず、や み市場では元安傾向が鮮明となってきたためで、市民が今後の通貨不安を懸念し 浮足立つことを警戒した動きとみられる。

★[01/26] 共同通信が、ニューヨークに本部を置く「中国人権」の発表として伝 えたところによると、米国に出国した魏京生氏が、大陸での「自由労働組合」結 成を計画し、国際的な支援を呼び掛けている。魏氏は、国有企業改革に伴い、国 内で一時解雇者など事実上の失業者が激増していることを背景に、労働者の権利 擁護を目指し、共産党から独立した労組結成を計画しているという。

★[01/26] 二十六日の香港紙・東方日報によると、広東省湛江市赤坎地区にある 人民解放軍南海艦隊のガソリン倉庫で去る十九日、大爆発が起こり、同艦隊後勤 部の副参謀長を含む六人の軍人が死亡した。原因は勤務中の兵士が規定を破って たばこを吸ったためらしい。

★[01/24] 時事通信によると、遅浩田国防相が二月三日に訪日することに決まっ た。中国の国防相の日本公式訪問は初めて。中日防衛首脳会談では、今後の両国 間の防衛交流をどう進めるかが最大のテーマ。今回の国防相訪日を受けて、久間 章生防衛庁長官が五月にも中国を訪問することで合意する見通し。

★[01/24] 共同通信によると、三月三日に招集される人民政治協商会議全国委員 会の新期委員(任期五年)二千百九十六人の名簿が二十三日発表され、反体制劇 作家、呉祖光氏(80)が再任されなかったことが明らかになった。

★[01/23] 共同通信によると、章曙・元駐日中国大使は、21日朝、北京市内の 病院で死去、72歳。同氏は85年9月から88年6月まで駐日大使に在任し、 昨春に日本の勲一等瑞宝章を受けた。

★[01/23] 朝日新聞によると、徐敦信駐日大使の後任に外務省スポークスマンな どを歴任した陳健・外務次官補が内定した。赴任はいまのところ四月上旬に予定 される胡錦涛政治局常務委員の訪日の前後になる見通し。陳氏は一九四二年生ま れ。国連常駐副代表を経験。中国の駐日大使は、徐氏と前任の楊振亜氏の二代、 日本語の流ちょうな「日本通大使」が続いたが、陳氏は九六年春まで務めた報道 局長時代は、得意の英語でスポークスマンの大役をこなした。

★[01/22] 読売新聞によると、日本国際貿易促進協会の代表団(桜内義雄団長) は二十一日、北京市内で記者会見し、唐・外務次官が江沢民国家主席の日本公式 訪問について、今年九月を軸に調整していると述べたことを明らかにした。日中 平和友好条約締結二十周年を記念して江主席の年内訪日は決まっていたが、政府 当局者が具体的時期に言及したのは初めて。

★[01/21] 時事通信によると、国連欧州本部は二十一日、政府が国連の人権機関 のトップであるロビンソン国連人権高等弁務官(前アイルランド大統領)を正式 招待したと発表した。江沢民国家主席は先にアナン国連事務総長に送った書簡で、 中国が思想、宗教の自由を規定した国際人権B規約(市民的、政治的権利)への 調印を真剣に検討していることを明らかにしていた。同弁務官も十五日、中国の B規約加盟を早期に実現するため「建設的な対話を継続したい」と表明しており、 訪中により昨年の国際人権A規約(社会的、経済的、文化的権利)署名に次いで 中国のB規約加盟も一気に進展する可能性がある。

★[01/21] 共同通信が人民日報の報道として伝えたところによると、国家禁毒委 員会は二十日、昨年一月から十一月までに摘発した麻薬類に絡む事件が約十万六 千件(前年同期比二九%増)、拘束された容疑者が約十三万五千人(同五七・八 %増)で、いずれも新中国建国以来最悪となったことを明らかにした。また、治 療を受けるため、公式に登録された麻薬中毒者だけで約五十三万人に上るという。

★[01/20] 時事通信によると、訪中している英国のクック外相は二十日、江沢民 国家主席と北京の中南海で会談した。この後、記者会見した同外相は中国側との 一連の会談で、三月に選出される中国の新首相が四月に訪英し、ブレア英首相が 年内に訪中することで合意したと明らかにした。

★[01/20] 新華社電によると、北京大学に床面積五万平方メートル、四千五百人 を収容できる学習室を備えた図書館が五月に完成する。開校百周年の記念事業で、 蔵書も七百万冊を超える見通し。完成すればアジア最大の図書館になる。総事業 費は一億元で、うち八割は香港最大の財閥を率いる李嘉誠氏が寄付した。

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【改革動向】
投資許認可制原則廃止など導入

 香港紙文匯報は、北京の消息筋の話として、3月5日からの全国人民代表大会 で選出される新指導部が改革開放路線の加速拡大に向けて、投資許認可の原則廃 止など経済政策面で4つの大改革を進める見通しだ、と伝えた。

 第1の改革は、政府の総合計画部門をマクロ経済コントロール部門に改組、国 民経済上の戦略調整を担当させるほか、プロジェクトの許認可について汚職の温 床となっていたとの認識から、国家財政に関係しない場合原則として自由化、国 家安全に影響するものや環境関連など認可を必要とする分野でも認可手続きの公 開など透明性も高める。

 このほか、国有企業改革では、国際競争力強化に向けて合併による大型企業集 団の育成を進めるほか、金融政策では、中央銀行の商業銀行への貸出量規制を廃 止、マネーサプライ調整を中心とした政策運営に切り替える。

 また、投資政策では、政府は社会資本整備やハイテク投資に専念、一般の投資 は民間に任せるほか、企業の資本市場からの資金調達拡大を進める、としている。

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【台湾問題】
「一つの中国」に柔軟姿勢

 共同通信によると、大陸の海峡両岸関係協会の唐樹備副会長は二十六日、北京 で台湾記者団らと会見し「両岸の政治協議に入るまで、台湾側が中華人民共和国 を中央政府と必ずしも認める必要はない」と述べた。また、外務省の沈国放報道 局長も最近の会見で「一つの中国は対話の前提条件ではない。事実である」との 含みのある発言をしていた。大陸では現在、江沢民国家主席が台湾統一に向けた 敵対状態終結のための政治協議開催などを呼び掛けた八項目提案の三周年を記念 し、政治協議開催を実現するよう台湾当局に呼び掛けたキャンペーンを展開して いる。

 大陸は、政治協議開催のための準備会合を、同協会と台湾側の対応機関である 海峡交流基金会との間で開くよう呼び掛けているが、両岸の実務対話は李登輝総 統が訪米した九五年以来中断したままとなっている。

 一方、時事通信によると、台湾の報道は、台湾の李登輝総統はこのほど、ドイ ツ週刊誌シュピーゲルとのインタビューで両岸関係に言及し、「中台の話し合い 再開には、あくまで中共側が両岸で違う政治実体があると認めることが必要だ」 と指摘した。江沢民国家主席兼共産党総書記との会談の可能性については、「も し私が中華民国総統の身分で招待を受けるならば、いつでも北京を訪問する。そ の時に北京大学で自由と民主の問題で講演してもよい」と語った。

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【地震災害】
河北地震、再建阻む貧困と極寒

 毎日新聞によると、河北省北西部の張家口市郊外で10日発生したマグニチュ ード6・2の地震は、規模に比べて被害が拡大している。張家口の対策本部によ ると最終的な死者数は49人、けが人は重傷者1540人を含め1万1000人 に達し、4万4000人が家を失った。

 震源地に近い張北、尚義両県の夜明け前の気温は氷点下30度前後。被害が最 も大きい張北県には多数の人民解放軍兵士が入り、極寒の中で人海戦術を展開、 対策本部は「被災者全員を暖房のある仮設住居に収容した」と話している。しか し、被災地は海抜1500〜1600メートルで荒れ地ばかり。わずかな畑での 作物は小麦やキビが中心で、生産性は極めて低い。昨年は干ばつにも襲われ、農 民は1日2食の生活を強いられている。「半壊、破損住宅は手が付けられていな い」(国際赤十字)状態で、倒壊家屋の再建は寒さが緩む4月以降になる。貧困 層が多いだけに再建資金のねん出方法も問題になりそうだ。

 今回の被災地は数年前から「極めて地震が起きやすい地域」に指定されていた が、地元政府は貧困克服を優先テーマに掲げ、具体的な地震対策はなかった。ほ とんどがレンガや泥でこねた壁や、細い木材でふいた屋根の粗末な家ばかり。死 者数の割に住居を失った被災者が多いのはこのためで、貧しさがもたらしさ災害 ともいえる。

 一方、発生から2週間近く経過しても、国内マスコミは連日、現地の模様を詳 しく報じている。張北県には20日までに1000万元(約16億円)以上の義 援金、コート20万着、インスタントラーメン400万キロが寄せられた。新華 社香港支社と香港赤十字社には20日までに約5000万香港ドル(約11億円) が集まった。

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【国際政治】
中国、核兵器分野の査察終了を主張

 時事通信によると、国連安保理は二十二日、非公式会合を開き、イラクの査察 問題について協議した。会合終了後、秦華孫国連大使は、査察対象の大量破壊兵 器のうち核兵器分野については査察を終了させるべきだとの考えを明らかにした。

 この日の会合には、核兵器分野の査察を行っている国際原子力機関(IAEA) の専門家が出席して査察の進行状況について安保理に説明したが、秦大使は記者 団に対し、「核分野での残る問題は基本的に解決した」と述べ、IAEAは査察 を終えて長期的な監視体制に移行すべきだとの考えを示した。外交筋によれば、 対イラク制裁解除に前向きなロシアやフランスも、核兵器分野の査察を終えるよ う求めたという。

 これに対し、対イラク強硬派の米英は「核査察を終える理由は見当たらない」 (リチャードソン米大使)などとして反対しており、対イラク政策をめぐる安保 理内での対立が改めて浮き彫りとなった。

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【国際政治】
英外務省報告書、中央政府の香港政策を積極評価

 共同通信は、在香港英国総領事館によると、英外務省は二十日、返還後の半年 間の中央政府の香港政策を積極的に評価する報告書を英議会に提出した、と伝え た。

 報告書は、返還後の香港では報道の自由が守られ、デモも続いているなどとし て住民の基本的権利と自由が維持されていると評価。一方、五月に予定される返 還後初の議会選挙のやり方の「ある側面については失望を感じている」と付け加 えた。

 英保守党政権は返還前の昨年一―六月分を皮切りに、半年ごとに香港情勢に関 する報告書を議会に提出すると約束しており、返還直前に誕生した労働党政権が これを踏襲している。

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【経済動向】
地方の証券取引所を閉鎖

 共同通信が「市場経済報」の報道として伝えたところによると、政府は昨年十 一月の全国金融工作会議で地方の証券取引所を一時閉鎖した上で、証券監督管理 委員会が市場、証券会社、上場企業、運営状況などを調査、再編する方針を決め た。

 同紙は、地方の証券取引所は地元行政の干渉を強く受けており、市場経済にふ さわしい環境がつくられていないことを閉鎖の理由に挙げているが、アジアの金 融危機が基盤の弱い地方市場に波及するのを防ぐ措置との見方もある。

 地方の証券取引所は二十六あり、三百企業余りが上場。投資家は約五百万人で、 中小企業や郷鎮(農村)企業にとって重要な資金調達の手段となっている。再編 後は全国的な規模で証券取引協会をつくり、厳しい規約や会員資格を定めるとし ている。

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【経済動向】
二輪車メーカー倒産相次ぐ

 共同通信によると、ここ十年近く右肩上がりの成長を続けてきた世界最大の二 輪車(バイク)市場、中国が一つの節目を迎えている。生産が需要に追いつかな かった一九九○年代前半を経て、九四年を境に需給関係は逆転。その後慢性的な 生産過剰に陥り、倒産する現地メーカーが後を絶たないためだ。

 大陸にはこれまで、日本製品などをまねた二輪車を作る「コピーメーカー」が 乱立してきた。それだけに倒産続出について、シェア上位を占める日本のメーカ ー各社は「淘汰は仕方がない」としているものの、「淘汰の時代を経て十二億人 市場の需要はまだ伸びる」とみている。

 ヤマハ発動機などによると、九五年時点で中国の二輪車メーカーは正式に認可 されたものだけで約百七十社、無認可も含めると約三百社あったが、この二年間 に認可メーカーだけで約二十社が倒産したという。

 本田技研工業の調べによると、中国の二輪車総需要は、自転車からバイクへと 乗り換えるモータリゼーションの波に乗り、九○年の約百万台から九七年には八 百四十万台と八倍以上に拡大。当初追いつかなかった生産は九四年に販売台数と 同数になり、九七年は逆に百三十万台の生産過剰となった。

 しかし、本田は九八年の総需要を生産と同じ九百七十万台と予測している。各 社とも生産過剰は今後解消に向かうとみており、「今は一時的な踊り場。広大な 中国で効率的な販売、アフターサービス網をいかに築くかが、今後予想される需 要増に対応する上でカギになる」(スズキ)との見方で一致している。

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【社会問題】
画期的判決、違法移民児童に永住権

 によると、香港高等裁判所は二十六日、大陸からの違法移民児童問題で香港政 府の主張を退け、原告児童らは香港永住権を持つとの判決を下した。

 昨年七月の中国への返還以降、香港の裁判所が返還後の憲法に当たる特別行政 区基本法の解釈をめぐる裁判で、政府の主張を退けたのはこれが初めて。

 基本法は、片親が香港の永住権を持っていれば、その子供は出生地を問わず、 香港永住権を持つと規定。該当児童は香港に隣接する広東省だけで六万六千人に 上るとされ、政府は児童の一斉流入による社会混乱を恐れて入境に厳しい条件を 付けている。

 今回の裁判の原告は、親の香港永住権取得が子供の出生後だったため、永住権 付与に該当しないとされ、大陸への送還対象となっている児童八十一人。

 判決で裁判官は、基本法には親の永住権取得の時期に関する規定はなく、原告 は香港永住権を持つとの弁護側の主張を全面的に認めた。

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【社会問題】
新型インフルエンザ、大流行の危険去る

 時事通信によると、香港特別行政区政府は二十三日、新型インフルエンザウイ ルスA(H5N1)の感染防止策の一環として、昨年十二月二十四日から暫定的 な禁輸措置を取っていた本土産ニワトリについて、二月七日から輸入を再開する と発表した。世界保健機関(WHO)による現地調査でも、大陸での感染事例は 発見されず、香港内でも昨年末のニワトリ一斉処分以降、新たな感染者が出てい ないことから、衛生当局はひとまず大流行の危険は去ったと判断した。

 香港当局は、輸入再開に当たり中央政府の認可を得た農家に限り輸出を認める ほか、搬送や食肉処理、販売時点で、ニワトリと他の鳥類との徹底した分離を図 るなどの措置を導入。このためガチョウなどは当面、禁輸措置が継続される。

 新型ウイルスの感染源とされるニワトリについて、香港政府はこれまで、香港 での全消費量の七五%を占める本土産の輸入停止に加え、昨年末から域内の全百 五十万羽を一斉処分するなどの感染拡大防止策を講じてきた。

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【社会動向】
油絵「毛主席、安源へ」が行方不明

 時事通信によると、毛沢東を描いた国宝級の油絵「毛主席、安源へ」が超高値 で競り落とされた後、行方不明になっていることがこのほど明らかになった。国 外に持ち出された可能性も否定できず、国家文物局などは「絵は国家一級文物 (国宝に相当)。何としても取り戻さなければ後世の人に申し訳ない」と行方捜 しに躍起になっている。

 この作品は、一九二一年に起きた大規模な炭鉱ストを指揮するために江西省・ 安源に赴く若き日の毛主席を描いたもので、毛主席が右手に傘を携え、左手はこ ぶしを握りしめている有名な絵。六七年に行われた毛沢東思想キャンペーンの展 覧会用の作品で、切手にもなっている。

 最新号の週刊紙「南方週末」などによると、この絵はもともと北京の中国革命 博物館に飾られていたが、北京画院の劉春華院長が「自分が描いたもので、個人 の所有物」だとして九五年に競売に出し、中国の油絵競売価格としては最高の五 百五十万元で競り落とされ、大きな話題となった。一時、広東省広州市にあった ことが確認されているが、その後は行方不明で、香港を経て海外に流出した可能 性もあるという。

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【社会動向】
清朝の迎賓館が解体の危機

 時事通信によると、清朝政府が朝貢使節団を接待する迎賓館「会同館」として 使っていた北京市宣武区内の十数棟の建物が、市街地の再開発で解体の危機にさ らされている。琉球からの使節団が主に宿泊していた所で、建造から二百五十五 年の歴史を有する貴重な建造物であることから、保存を求める陳情も市政府に出 されている。

 北京の郷土史家の王燦熾氏によると、会同館は当時、北京市内に数カ所あった が、現存するのは一七四三年に建造された宣武区南横東街のものだけ。この会同 館には二年に一度、朝貢に来た琉球の使節団が宿泊したことが記録に残っている という。

 この建物は清朝が倒れてから、国民党の施設として一時利用され、新中国成立 後は食品会社の事務所として使われてきた。正門は取り壊されたが、十数棟の建 物は老朽化して、かわらをふき替えたり、壁を塗り直したりしたほかは、おおむ ね原形をとどめている。部屋には魚の彫刻のある欄間が残り、中庭には琉球使節 団が清朝との友好を願って植えたと伝えられるカイドウの木が大きく育ち、今も 赤い実をつけている。

 北京市政府は昨年、この一帯の老朽化した建物を取り壊して、アパートやオフ ィスビルを建設することを決め、会同館跡の建物を所有していた食品会社も昨年 秋に移転した

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【文化体育】
サマランチ、中国五輪招致準備不足か

 共同通信によると、国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長は二 十五日までに、中国の二○○八年夏季五輪開催立候補の可能性について、昨年十 月の江沢民国家主席との会談で受けた印象として「再び立候補する準備が整って いないように見受けられた」と語った。二○○四年大会はアテネでの開催が決ま り、二○○八年五輪は欧州以外の大陸で開催される見通し。北京か上海のいずれ かが立候補すれば、既に正式立候補を表明している大阪とともに有力候補になる とみられている。

 中国が初めて二○○○年夏季五輪に立候補したときには、シドニーとの決選投 票になり、小差で敗れた。その敗北では、米議会内からわき出た人権問題への批 判が、IOC総会の投票に影響したとされる。

 同会長は五輪開催の大陸間のバランスについて「同じ大陸から、開催都市が連 続して出ることがないようにする規則はないが、これは不文律として、IOC委 員によく尊重されている」と述べ、二○○八年大会では欧州以外で五輪が開催さ れるのが好ましいとの考えを示した。

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【在日華人】
神戸大学黄リン助教授札幌で講演

呉 南健

 去る1月23日、北海道華人科学技術協会と(財)世界貿易センターサッポロ の共催により「長江中下流中心都市の地域開発戦略ー南京、上海、南昌、武漢の 最新事情」の講演会が(財)札幌国際プラザコンベンションホールで開かれた。 講演者は現在日本で活躍している若手の中国人経済学者神戸大学経営学部助教授 黄リン氏だった。

 黄リン氏は近年中日両国政府共同企画の「上海長江交易促進プロジェクト」に 参加し、1996年から数回にわたって、日本人スタッフとともに長江中下流中 心都市の経済開発現状について調査を行なってきた。今回は北海道経済界に長江 中下流中心都市の地域開発戦略を紹介するため、北海道華人科学技術協会の招き で札幌に訪れたのだ。

 札幌市政府や札幌商工会議所や貿易促進協会や企業などの関係者らが講演会に 出席した。黄リン氏は講演で長江中下流中心都市の市場の現状を紹介し2010 年までの展望を検討した。参加者より中国経済発展の方向や中国企業賃金制度や 経済環境の整備などの様々な質問が出された。黄リン氏は調査結果に基づいて独 自見解をもってこれらの質問に対して丁寧に答えた。参加者らによると、大変勉 強になったということであった。

華声和語 編集担当:項 元整; 校正担当:紀 暁恵、井上 徹      編集局長:紀 暁恵


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(C)www-admin@www.come.or.jp (F.Qian),         Feb.20 1998