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     ・=・=・ 中国関係オンライン日本語総合誌 ・=・=・

             Ka  Sei  Wa  Go
             華  声  和  語
             Hua  Sheng He  Yu

             == 第445号 ==

  2003年(平成15年) 3月12日発行  1994年(平成6年)11月 1日創刊
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目  次●com/j2003/03b.txt
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新聞簡訊●
中国政治●中国で全人代が開幕
国際情勢●イラク情勢に関する中国の動向
中日経済●日本の元切り下げ論に、中国側牽制
中日関係●日本擁護論が広げる波紋
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【新聞簡訊】

★[03/12] 中国人民銀行12日発表の元レートは次の通り。(単位、元)
日本円(100円)     7・0702
米ドル(100ドル)    827・70
香港ドル(100ドル)   106・09
ユーロ(100ユーロ)   913・68

★[03/11] 共同通信によると、中国国家統計局が11日発表した2月の鉱工業生
産は、前年同月比19.8%増の2547億元となった。伸びはエコノミストの
予想14.0%増を上回った。前年同月の生産が春節(旧正月)の影響で低調だ
ったことが原因。1−2月期でも、生産は前年同期比17・5%増の5209億
元と高水準。品目別では通信機器やコンピューター、電機製品が好調だった。

★[03/11] 共同通信によると、中国の2月の輸出は前年同月比27.8%増の2
44億6000万ドル、輸入は49.4%増の237億8000万ドルで、6億
8000万ドルの貿易黒字だった。中国は1月が貿易赤字だったため、2カ月間
の合計では5億7000万ドルの赤字。1―2月の対日貿易は輸出が25.2%
増の78億6000万ドル、輸入は58.4%増の96億6000万ドルと大幅
に伸び、中国側が18億ドルの貿易赤字となっている。

★[03/11] 朝日新聞によると、第2次大戦中の強制連行によって、日本国内で過
酷な労働を強いられたとして、現在中国にいる中国人42人(うち18人は死亡)
が炭鉱経営会社やゼネコン計10社と国に、1人あたり2千万円(総額約8億4
千万円)の支払いと謝罪を求めた訴訟の判決が11日、東京地裁であった。綿引
万里子裁判長は強制連行・強制労働の事実があったことは認めたが、20年で損
害賠償請求権が消滅する民法規定(除斥期間)を適用し原告側の請求を棄却した。

★[03/11] 時事通信が伝える11日の新華社電によると、広東省南海市の化学工
場で10日夕、爆発事故があり、5人が死亡、23人が負傷した。関係当局が事
故原因を調べている。

★[03/10] 毎日新聞によると、10日付の中国系香港紙「文匯報」は、北京の消
息筋の話として、今後2年間に人民解放軍の大規模な兵員削減が進められる可能
性があると報じた。具体的な規模は明らかにしていないが、数十万人程度になる
見通し。今回の削減計画はスタッフ部門や教育機関、陸軍が削減の対象という。

★[03/10] 共同通信によると、杜青林・中国農相は10日、同国の昨年の穀物生
産が約4億5700万トンとなり、前年比1%増加したと発表した。穀物生産に
関する詳細な内容は明らかにしなかった。

★[03/10] 人民網日本語版によると、新疆ウイグル自治区の生態環境や砂漠化な
どの問題について調査するため、日本から社会科学や環境科学などの学者・専門
家5人がこのほど烏魯木斉に到着した。日本の調査チームは、中国の同分野の専
門家らとともに、自治区南部の和田・阿克蘇地区で実地調査を行い、黄砂抑制に
ついて意見を出し合う。共同研究のテーマは、黄砂の発生源と空中輸送のメカニ
ズム。2001〜05年にかけて実施される両国間の共同プロジェクトの一環。

★[03/10] 人民網日本語版によると、ベンチャー活動について世界各国を比較分
析した、国際的起業家調査(GEM)が先ごろ発表された。調査によると、中国
は2002年に起業活動が盛んに行われ、「起業活動指数」は調査対象となった
37の国と地域のうち9位だった。一方、創業に関する全体的な環境については
23位で、依然として低い水準にあることが分かった。

★[03/10] 人民網日本語版によると、インターネット技術の世界標準化を担当す
るIETFは3月8日、多言語ドメイン名に対応する3つのRFC(標準化仕様)
を正式に発表した。世界の専門家の間で広く検討され、支持されてきた多言語ド
メイン技術が最終的に完成したことになる。現在のアプリケーションソフトは多
言語ドメイン名に対応しきれないが、対応ソフトが登場すれば、例えば中国語ユ
ーザーの中国語ドメインによるネットサーフィンが可能になる。

★[03/10] 人民網日本語版によると、北京の信息工程学院・図書館会議室では8
日、高維宏さん(74)が撮影したビデオをめぐって、激しい討論が繰り広げら
れた。ビデオは、今年2月10〜27日に高さんが所有する小型ビデオカメラを
使って、北京市内で3回にわたり撮影されたもの。空に未確認飛行物体(UFO)
らしきものが写っている。

★[03/09] 読売新聞によると、北京大学と清華大学の食堂で先月25日起きた爆
発事件で8日逮捕された男性容疑者(27)は、公安当局の調べに「有名大学を
爆破すれば有名になれると思った」と供述している。爆破装置は、爆竹から黒色
火薬を抜き取り、部品を買い集めて作ったという。

★[03/09] 朝日新聞によると、台湾生まれ、日本育ちの法政大4年、温又柔さん
が、留学体験をもとに上海のガイドブック『とっておきの上海』を出版した。肌
で感じた文化の違いを軽めのタッチで描きつつ、観光名所から穴場まで、街歩き
が楽しくなるような情報を盛り込んだ。「上海人のド迫力接客術」「恐るべし!
? 上海のトイレ」「ねぎりの極意、教えます」など、楽しいエッセイが並ぶ。

★[03/08] 時事通信によると、トヨタ自動車が昨年12月、トヨタとそっくりの
エンブレムを付けた乗用車の販売で商標権が侵害されたなどとして、浙江省の吉
利汽車(自動車)に損害賠償を求めた問題で、吉利は7日、反論の声明を発表し、
トヨタ側を名誉棄損で訴える可能性を示唆した。声明は商標権侵害を否定すると
ともに、「悪意をもって吉利の名誉を傷つける行為に対しては、法的責任を追及
する権利を留保する」としている。

★[03/06] 共同通信によると三菱重工業は6日、三菱商事や中国の大手重電機メ
ーカーと共同で、中国に建設する天然ガス発電所向けのガスタービン10基など
を受注した、と発表した。受注総額は750億円で、2007年までに納入する。
中国政府は自然に優しく、高効率の天然ガス発電所を全国に広げる計画を推進中。
建設に際しては、ガスタービン技術を国内に導入するため海外の企業との提携を
重視しており、今回の事業でも製造の一部を中国のメーカーが担当する。

★[03/06] 共同通信によるとインタファクス通信は5日、日本と中国が競合して
いる東シベリアからの石油パイプラインの建設ルートについて、ロシア・エネル
ギー省が、中ロ国境付近で中国と日本向けに分岐させる妥協案の推進を決めたと
伝えた。最終的には13日の閣議を経て決定される予定。ユスフォフ・エネルギ
ー相は政府に書簡を提出し、分岐ルートの財政上の問題を検討するよう求めたと
いう。分岐ルートは中国向けが先に建設されるなど中国に有利なため、5日に訪
ロした日本資源エネルギー庁の岡本巌長官は巻き返しを図る。

★[03/06] 時事通信によると、中国国家統計局はこのほど、全国31の省・自治
区・直轄市に住む6万8000戸の農家に対する調査を実施した。それによると、
昨年の農民1人当たりの平均純収入は2476元(約3万7000円)で、前回
に比べて109元増えた。物価上昇などの要素を除いた実質伸び率は4.8%。

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【中国政治】
                          中国で全人代が開幕

 中国の国会にあたる第10期全国人民代表大会(全人代)第1回会議が5日午
前9時、人民大会堂で開幕した。

◎朱首相の政府報告

 朝日新聞によると、5日、朱鎔基首相が国務院を代表して、政府報告を行った。
その中で朱首相は過去5年間の政府の業績を総括し、「現在のわが国の経済と社
会生活では、まだいくつかの際立った課題や問題が存在していることは明らかだ」
と指摘。主に(1)国内の需要低迷、需要の変化と供給の不一致(2)農民と一
部の都市部住民の緩慢な所得増加(3)失業率の高止まり(4)一部の庶民の生
活苦(5)収入の分配のアンバランス(6)国有企業改革の重責(7)市場経済
秩序の整備・規範化の遅れ(8)安全にかかわる大事故の頻発(9)一部の地方
での不安定な治安情況(10)一部の地区での生態環境の悪化(11)一部政府
職員の庶民の意見に耳を傾けない、深刻な形式主義、官僚主義的態度と詐欺的行
為、浪費行為、腐敗現象――などの問題を挙げた。

 朱首相は、これらの問題には、長期に渡り蓄積されたものや、体制の転換や構
造調整の過程で完全に取り除くことができなかったもの、業務における欠点やマ
イナス点によるものなどがあるとしたうえで、「引き続き措置を講じて、真剣に
問題の解決に努力したい」と語った。

 時事通信が伝える台湾のケーブルテレビ、東森ニュースによると、朱首相が全
人代で政治報告を行った際、台湾問題に関する部分で、「両岸」という言葉を、
「両国」と言い間違えるトラブルがあった。朱首相は「両岸人民の往来と経済、
文化などの分野の交流と協力をさらに拡大し」とすべきところを「両国……」と
間違え、すぐに「両岸」と言い直した。台湾問題で「1つの中国」の原則を堅持
する中国政府はこれまで、1999年に台湾の李登輝「総統」(当時)が提起し
た「2国論」に激しく反発しており、同テレビは「朱首相はささいだが重大な言
い間違いをしてしまった」と伝えている。

◎03年度予算案

 共同通信によると、項懐誠財政相は6日、内需拡大に向けた長期建設国債14
00億元(約2兆円)の発行などを盛り込んだ景気刺激型の2003年度政府予
算案を全人代に提案した。積極財政で政府目標の経済成長率7%の達成を目指す。

 財政赤字が過去最悪の3198億元となる見通しのため、重点項目以外は経常
支出を前年度水準に抑える緊縮策を取った。官僚の腐敗に批判が強まっているこ
とから、会議や海外視察などの出費を抑える方針を打ち出し、私営企業家や外資
企業からの徴税も強化する。

 重点項目では、住民の収入が低迷する農村部の財政負担軽減のため、支出を2
4%増やすほか、インフラ整備などの支出も拡大。都市部でも低所得層に対する
「最低生活保障資金」の倍増を図り、失業者の再就職対策にも補助金を増やす。

◎03年度経済成長目標

 共同通信によると、国家発展計画委員会の曽培炎主任は同日、03年度の「国
民経済と社会発展計画」案を全人代に提案。都市部の失業率を4・5%以内に抑
え、輸出入総額を7%増とする政府目標などを明らかにした。

 国家発展計画委員会の王春正副主任は8日の記者会見で、全人代に提出した今
年の7%の経済成長率目標について「ここ2カ月余りの状況は良好な勢いを示し
ており、目標は実現できる」と自信を示した。中国は昨年、7%の成長率目標に
対し8.0%成長を達成した。

 王副主任は今年の成長率目標の設定に当たり、消費の伸び悩みなどの需要不足
や深刻な失業問題が経済成長に与える影響を考慮したことを明らかにした。中国
政府は今年の国債発行額を1400億元として昨年より100億元減らす方針だ
が、昨年の発行枠1500億元のうち100億元を今年に繰り越すため、副主任
は「今年の国債発行額は昨年と大体同じ」と強調。積極財政政策からの転換には
「しばらく時間がかかる」と語り、積極財政を続けていく方針を示唆した。

◎政府機構改革案、採択

 共同通信によると、全人代が10日採択した国務院(政府)機構改革案で、最
大の目玉は国有資産監督管理委員会の設立だ。国有企業の経営に監督委が「大株
主」としてにらみをきかせ、「官僚の腐敗の温床」として社会問題になっている
企業資産の不当な安売りに歯止めをかける。

 今回の改革は、世界貿易機関(WTO)加盟後の市場経済化の進展に対応する
のが主目的。経済計画の司令塔となってきた国家発展計画委員会が国家発展改革
委員会に改組され、「計画」の看板が外されるのが象徴だ。

 国有資産監督委は国有企業の一般経営、人事、資産管理をそれぞれ担当してき
た国家経済貿易委員会と共産党中央企業工作委員会、財政部などの機能を統合し、
政府の監督機能の強化と効率化を図る。委員会の初代トップ(閣僚級)には李栄
融国家経貿委主任が就任する見通しという。

 国有企業は、3部門を含む「9つの政府部門が経営に関与してきた」(中国紙)
とされ、迅速な経営判断の障害となる一方、重大な経営問題では責任を押し付け
合う弊害が目立っていた。このため改革が思うように進まない一方、企業幹部や
政府関係者が職権を乱用して民間企業などに資産を安売りして、不正に利益を得
る事件が多発。市場経済化に伴い国有企業の売却が今後本格化するのを控え、違
法な「資産流出」への対策も求められていた。

 半面、監督委が人事を含め経営に関与しすぎれば企業の競争力を弱めかねない
との懸念も強く、法律で権限を制限し、行き過ぎを防ぐ方針だ。

◎農村対策

 共同通信によると、杜青林農業部長は10日記者会見し、都市と農村の収入格
差が約3対1、沿海部と内陸部の農村同士の収入格差は約4対1と大幅に拡大し
ていることを認め、農民の収入増や農業の競争力向上に努力する方針を強調した。

 農村対策は全人代で重要な焦点となっている。農業相は都市と農村の収入格差
について「統計の数字に比べ実際にはさらに大きい」とも指摘し、格差拡大が深
刻化している状況を示唆した。統計では農村の住民の1人当たり収入が過去5年
間に平均3.8%、昨年は4.8%それぞれ増加した。しかし、農業からの収入
は1997年の水準に達しておらず、農村の住民が出稼ぎによる収入に依存する
割合が高まっていることをうかがわせている。

 このため農業相は農業経営の規模拡大や農産物の品質向上、農村のインフラ施
設整備、住民の税負担軽減などに積極的に取り組む意向を示した。

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【国際情勢】
                   イラク情勢に関する中国の動向

◎安保理新決議で、中国は棄権か

 読売新聞は10日、米英が国連安保理に提出した対イラク武力行使容認の新決
議修正案の採決で、武力行使に慎重姿勢の中国が、拒否権を行使せず、「棄権」
を選択する見通しが強まっていると報じた。在北京の外交筋は「中国は、賛成票
は投じられないが、一方で、胡錦濤政権の経済発展戦略にとって最も重要な対米
関係を、決定的に悪化させることはできない」と述べており、棄権は中国にとっ
て「唯一の選択肢」(外交筋)と見られる。

 常任理事国の中国は、新決議案を認めない仏独露3か国の共同宣言に支持を表
明し、江沢民国家主席は9日のブレア英首相との電話会談でも、「査察を継続、
強化しさえすれば、国連の枠組み内でイラク問題を政治的に解決するという目標
を達成できる」と強調したばかり。しかし、拒否権行使をちらつかせるロシアと
異なって、中国は「(拒否権を行使するかどうかの)問題を持ち出すのは、まだ
早すぎる」(唐外相)などと、慎重な対応に終始してきた。チェイニー副大統領
の訪中が来月18日ごろをめどに最終調整に入っている中、拒否権行使により、
昨秋の米中首脳会談以来の関係改善の流れが逆流する可能性が強いからだ。

◎査察継続の訴え

 時事通信によると、江沢民国家主席は10日、ブッシュ米大統領およびシュレ
ーダー・ドイツ首相とイラクの大量破壊兵器査察問題などについて、個別に電話
で協議した。江主席とシュレーダー首相は査察を続けるべきだとの見解で一致。
査察打ち切りを主張するブッシュ大統領に対しても、同主席は査察継続の必要性
を訴えたという。

 朝日新聞が伝える新華社電によると、江沢民国家主席は9日、イラク問題につ
いて、ブレア英首相と電話で会談した。ブレア首相は「イラクが国連に全面的に
協力しようとしていると証明できるものはない。国連は一歩進めた措置をとるべ
きだ」と語り、米英の修正決議案への理解を求めた。これに対し、江主席は「査
察を継続し、強化していきさえすれば、国連の枠内でイラク問題を政治解決する
ことは可能だ」と述べ、慎重な姿勢を示した。

◎中国外相、ニューヨーク入り

 時事通信によるとイラク問題を協議する国連安保理の外相級会合に出席するた
めニューヨーク入りした中国の唐家セン外交部長は6日(現地時間)、「戦争か
平和かの正念場だ。わたしは全国人民代表大会(全人代)期間中に、中国人民の
平和の願いを持って、わざわざやって来た」と、戦争回避を強く訴えた。

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【中日経済】
                日本の元切り下げ論に、中国側牽制

 共同通信によると、中国国家外貨管理局の郭樹清局長(中国人民銀行副総裁)
は、人民元について、公定相場と実勢相場を一本化した1994年以来、対円で
実質65・3%上昇したなどと指摘し、日本で強まっている「元切り上げ論」を
牽制した。半面、「現行の元相場形成メカニズムは完全ではない」として、相場
の安定を維持しながら将来は変動幅の弾力化を図っていく方針を示した。

 郭局長は元について「固定相場制でなく、管理された変動相場制」と強調。9
4年から昨年末までに対ドルで5.1%、対円で17.0%上昇し、各国のイン
フレ率を考慮した昨年8月末までの実質上昇率は対ドルで17.0%、対円で6
5.3%との分析を明らかにした。

 また、ドルに対する変動幅が狭すぎるとの見方について、97年のアジア金融
危機後の「元相場を切り下げない」との約束を守るために管理を強めたことを挙
げ、アジア各国の通貨切り下げ競争を防いだと反論した。

 今後の相場弾力化については「必要があり、可能なら変動幅をさらに拡大する」
としているが、必ず元高になるわけでなく、元安になる可能性もある「双方向の
変化」と強調した。

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【中日関係】
                    日本擁護論が広げる波紋

 共同通信によると、中国で「対日関係の新思考」と題した一編の論文が波紋を
広げている。民族主義的な反日感情を戒め、中国側に「寛容さ」を求めた内容。
批判の一方で支持する声も広がっており、歴史問題などでは強硬一辺倒だった中
国政府の対日政策見直しを誘発する可能性もありそうだ。

 論文は中国共産党機関紙、人民日報の評論員、馬立誠氏が執筆。昨年12月上
旬に中国誌「戦略と管理」に発表された。馬氏は中国指導部の権力闘争を描いた
ベストセラー『交鋒』(1998年)の作者としても知られる。

 馬氏は中国に根強い「日本軍国主義批判」に反論。日本の民主的な政治体制下
で軍部暴走の再発はほとんどあり得ないとした上で「日本が国家の正常な軍事力
の回復を求めることと、軍国主義復活の道は区別するべきだ」との見解を示した。
中日関係の停滞は「中国の国益を損なう」との立場から「中国は戦勝国として寛
容であれ」と説き、過去の戦争への謝罪問題についても「既に解決済み」と主張
した。

 発表直後からインターネット上には「売国奴」などとの非難が殺到、外交専門
家からも「日本の右翼を利する」と批判が相次いだ。だが、政府系シンクタンク
の日本研究者は「反日感情の強い中国で表立って言えなかった主張。私も含め本
音では支持している人も少なくない」と漏らす。

 馬氏によると、発表直後は批判が強かったが、次第に支持者も増加。香港の中
国系放送局、鳳凰テレビが12月下旬、「胡錦濤総書記や曽慶紅政治局常務委員
も支持している」と伝えた。報道の真偽は不明だが、中国系メディアが肯定的に
伝えたことで、馬氏への風当たりは弱まったという。馬氏は「これまで対日関係
の考え方は(強硬)一辺倒だった。論文発表後、2つの視点が生まれ、政策選択
の幅が広がった」として議論の深まりを期待する。

 日本の中国研究者の中には、昨年11月の共産党大会で誕生した新指導部の考
え方の反映とみる向きもあるが、馬氏は「個人的な見解で、指導部は関知しなか
った」と明言。ただ「発表のタイミングは考えた」という。「新思考」は、戦中
世代で対日強硬派の江沢民前政権下では受け入れられようのない発想だが、若い
世代などには対日政策に柔軟性を求める声も一部にあった。戦後世代の胡政権の
誕生を待って一石を投じたのだろう。

 江氏は依然強い影響力があり、新指導部が対日政策をすぐ変更することはあり
得ない。だが新指導層に曽氏ら日本に理解のある政治家が台頭し始めているのも
事実。中国筋によると、新指導部も論文に強い関心を持ち、世論動向を慎重に見
守っているという。

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華声和語 編集担当:金 基孫 校正担当:範 暁耘
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◎東北風:本編集部の中国語隔週誌
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